医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2022.08.09根管治療・ニッケルチタンファイル

本年4月からようやくニッケルチタンファイルニッケルチタンファイルが保険診療で使用可能となった。
ニッケルチタンファイルは10年以上前からあり、年々良いものが出てきており、今更何をと言う感じではあるが。

保険診療においてニッケルチタンファイル使用するには要件があり、3根管以上のC-shape根、大臼歯であること、CT撮影行うこと(CT撮影には事前にパノラマ撮影行う必要があるべ別の要件ある)、マイクロスコープも持ちる事とある。
考えようによっては余計に治療費請求できることとなり、必要もないのにCT撮影による被曝が懸念される。
ニッケルチタンファイル使用には専用モーターも必要。いい加減な根管治療は多いが、そのような状態でセラミックだの何だのクラウン、ブリッジを装着しても何の意味もない。

また、ニッケルチタンファイルは使用するにあたってトレーニングが必要で、通常のファイルが使用できない視界が安易に用いるべきではない。

また、ニッケルチタンファイルは非常に柔軟性に富むが、そこはやはり金属、何回か使用すると金属疲労により破折してしまう。
最悪の場合、歯根内で折れ込んでしまい除去不能となる場合もある。
マイクロスコープを使用すれば除去できる場合もあるが。
このため、当院ではニッケルチタンファイルの使用医回数を厳格に管理、使用限界に達したものは廃棄するが、この辺りの使い回し行う医院もあるだろう。

ニッケルチタンファイル、マイクロスコープ、CT、マイクロモーター、、、、、診療機器を使うのは歯科医、道具に振り回されるのは愚の骨頂。
しかし患者さん自身もこれらハード面で歯科医院を評価している事が多分にある。
良い診療機器は良い治療の必要条件でしかない。

十分条件は?それは歯科医自身。

当院使用のニッケルチタンファイル
色々使用してきたが、今はプロテーパーゴールドとレイスエボに落ち着いている。
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柔軟性
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マイクロモーター
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マイクロスコープ
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なお、当院では根管治療を行うにあたり、マイクロスコープは保険外診療、もしくは補綴物が保険外診療の場合のみ使用します。
通常はルーペを使用しており、これでも精度的には十分と考えられます。
根管治療の要はマイクロスコープ、CT、ニッケルチタンファイルを使用することではありませんので。
誤解が多いですが、マイクロスコープはただ大きく見えるだけ。
細かい部分の観察に非常に有効ですが、通常より数段繊細な処置が必要となります。
マイクロスコープを使用した根管充填の例
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清水_八重子_ライトボックス(2)_口腔内_20220607_152541.jpg
竹田_由美子_ライトボックス(1)_口腔内_20220610_184646.jpg
元岡_隆哉_ライトボックス(1)_口腔内_20220616_183730.jpg