医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2022.06.09国民皆歯科検診?

どこまで実現されるかどうかは不明だが、皆歯科検診が骨太の方針2022原案に明記された。
私見だが現場の混乱起きるだけで、大きな疑問ある。
経営的に苦しい歯科医院が多い中、患者あつめのテコ入れのようにも感じる。

確かに、歯科検診行うことにより、脳、循環器、呼吸器、認知症、ガン、オーラルフレイルなど様々な疾患全身疾患の重篤化の回避、罹患からの治療期間(入院等)の短縮化にハッキリとした有意差は出る。
しかしながら日本には既に歯科検診の制度、例えば1歳、3歳児検診、高校生までの学校検診、各自治体が行っている成人検診、企業検診などがあるが、十分機能しているとは言い難い。

既に自主的に受診されている方は受診されてもいる。
やはり患者さんの認識差、地域差は大きい。
当院に来院されるような関心の高い方はおられる。
無い方は全くない。とことん無い。
ワクチンも接種率100%望めないのに歯科検診は無理だと思うが、また、このために膨大に予算使うのだろう。
仮に歯科検診受診しても、問題あるならその後の治療にどう繋がるか。
雑な検診で問題点の見落とし、仮に問題点発見し、治療に移行しても、その治療が雑なら何の意味も持たない。

自治体のがん検診で結構見落としがあり、一部の方は取り返しのつかない事態に陥ってしまっていることも最近報道された。

当院での統計でも、全顎的に問題点を解決し、その後定期的な検診、メインテナンス行っている方には大きな問題は発生しておらず、開院当初から通院していただいておられる方は既に20年以上経過している。
親御さんがまず来院、お子さんも来院、そしてその方もご結婚、ご出産、そのお子さんまで通院、3世代通院していただいているようなことにもなってきている。

当院ではあまりないが、意識が低いと口腔環境がじわじわ崩壊し、どうにもならなくなるようなケースもあるだろう。

国民歯科検診が実現しても完全に機能することはないだろうし、仮に検診行っても現場が混乱するだけで、実際に問題点の治療にどう繋がってゆくのか甚だ疑問である。

何回かご紹介しているように、他院において定期的に検診行い、歯石取り行っているもののドンドン状況悪化して当院来院、診察すると様々な問題が手付かずのまま放置されているケースが後を立たないことが、それを証明している。
キッチリ治療し、問題点を解決した上での予防歯科、定期検診、メインテナンスなら理解できるが、何も行っていない状態では何の意味もない。

私が以前から警鐘鳴らしている通り。

それと、、、、、
アメリカでは歯科検診、予防歯科が中心と言われているが、、、、、
無論、日本とは全く違う関心の高さもあるのだが、基本、国民皆保険ではなく民間保険であり、その民間保険加入条件として定期的な検診、メインテナンスが義務付けられていることはあまり語られない。
歯科定期検診、メインテナンスと前述の全身疾患の因果関係の統計的見地からだ。
また、マトモな医療を享受できる方はそれなりの保険料を支払っている方、人口の40%にも満たない事も知るべき。

以前、海外で無保険で歯科治療をう受け、数百万の請求されたとの相談を受けたが、内容からその程度の費用は当たり前、単に日本の保険診療の感覚の感覚が染み付いているだけだ。
日本の保険診療は全くゼロ〜3割程度の負担しかないから。

治療開始前に十分な説明と治療契約書に署名もしているはずで、なんで治療終了後にごちゃごちゃ言ってるのか不明。

従って日本にどこまで根付くかどうかは疑問。