2022.06.29マイクロスコープによる根管治療
術前
左上6部、最近他院で治療したものの痛みが取れないとの事で来院。
レントゲン的にも影があり怪しい。
クラウンを外し、マイクロスコープで確認すると、、、、、、
中途半端な根幹治療、、、、、ビタペックスと思われる薬剤が充填されている。
本来、永久歯の最終根管充填には用いない。
感染歯質の取り残し(青く染まっている部分、その他)、そして何よりもクラックが入っている。
本来、保存不可能、抜歯となる歯牙であるが、お茶を濁している感ある。
抜歯せず歯牙を保存してもらえたと世間一般で広く思われているような、歯を抜かない歯科医が優秀とは限らない。
保存可能な歯牙を抜歯してインプラント勧める歯科医もマズイが。
なお、この前医は治療にマイクロスコープを使用していたらしいが、、、、、、いったい何を診ていたのだろうか?
良くあるのは患者さんへのパフォーマンスとして、「診ているフリ」をすること。
動画サイトなどでもマイクロスコープを使用していますと言いつつ、マイクロスコープ直結のモニターでは対して拡大されていない画像が堂々と流れている、、、、、
結局この患者さんは抜歯、インプラント治療希望となった。
中々細かい部分はマイクロスコープを用いないと対応困難な場合が多いが、現状、保険診療においてはごく一部しか認められていない。
また、認められていても、治療時間、治療に必要な器具の関係からペイはしない。
この患者さんは他の部位も色々問題あり(前医で数ヶ月おきの定期検診受診していたそうだが!)全体的な治療希望もあったので、マイクロスコープを使用。
定期検診、メインテナンス行っていても精度が低ければ意味はない。
当院では純粋な保険診療ではマイクロスコープの使用は行っていない。
時々、マイクロスコープを使っているかなどとの問い合わせがあるが(もっともその問合せが誰なのかは分からないが、、、)、その辺りキッパリ当院の方針をお伝えしています。
一体治療に何を求めているのかと思う。
通常、ツァイス社製ルーペ(4〜5倍率)を使用しているので、これで十分なのですが。
まさかマイクロスコープ、CTなどの設備万全の歯科がウデがいいと思っているのかな?
マイクロスコープなんて単に大きく見えるだけ。
大きく見えるから余計に精度の高い治療行う必要あるが、それは歯科医のウデ。
遠いところが良く見えるからといって、双眼鏡覗きながら歩く人はいないだろう。
歯科に限らず、ゴルフや釣りなど(いずれも私は興味全くないないが)、下手な人ほど道具に拘るのと同じ。
趣味の世界なら色々能書き垂れるのも楽しいひと時かもしれないが。
もっともプロの世界に「弘法筆を選ばず」は通用しないが、前述の通り、目先のことしか判断できない患者さんへのパフォーマンスには非常に有効である。