医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2021.03.08マイクロスコープによる根管治療

痛みがあり、他院で根管治療開始したものの全く痛みが取れず抜歯と言われて相談に来られた。
何やら神経が細くて治療できないとも言われたらしい。
術前
友川_桂子_ライトボックス(1)_口腔内_20210204_162131.jpg

年配の方で、歯髄腔はハッキリしない。
前医は途中まで進めたようだが。
マイクロスコープ下で超音波機器を使用し、慎重に歯牙を削合、根管口を明示できた。

DSC_5551.jpg

途中なのでデブリがいっぱい。
MB2の存在、これはあとにMB1と融合していることが分かったが、MB3の疑いも。
しかしながらMB3はどうしてもファイルが入らず、初回から10日後、2回目の来院時に痛みは完全に消失していたため、確実に洗浄、根管充填行った。

DSC_5553.jpg

洗浄、乾燥後。
左側に口蓋側根ある。
(マイクロスコープでの写真)

友川_桂子_ライトボックス(1)_口腔内_20210208_154023.jpg

根管充填後の写真。
きれいに充填できている。
ここまでの治療回数2回、トータル治療時間2時間。
時間かかりすぎ?いや、ていねいに行おうとすれば当然。
10分、20分で治療?到底無理です、私には。
可能?それは天才か、手抜きかのいずれか。

この後、補綴治療に移行。

このケースは転医されてきてよかったと思う。
歯髄腔が非常に狭窄しており、また、根管も複雑な形態をしていたため、前医で確実な根管充填できたかは疑問。
歯髄腔を追い求め、どんどん歯牙を削合し、挙句の果てにパーフォレーション、抜歯、という流れでの相談はよくある。

*当院ではマイクロスコープを用いた精密根管治療は、自費診療、もしくは補綴物が自費診療の場合のみとさせていただ 
 きます。
 これは治療時間がかかること、診療機材も使い捨てのものが多く、現行保険診療では到底ペイしないからです。
 ご了承ください。
 
 保険診療の場合ルーペ使用となりますが、極端に予後が変わる訳ではなく、十分治療の質は担保していますのでご安
 心ください。