医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2021.01.22根管治療(歯内療法)

フィステル(サイナストラクト)ができたとのことで来院。

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◯で囲った部分が何やら怪しい。
上顎洞が押し上げられるように膿が溜まっている。
補綴物除去し、確認したところ、未処置のMB2と歯根破折を認めた。
マイクロスコープ下で根管治療、破折部位をMTAで補修。


識名_健太_ライトボックス(2)_口腔内_20210109_141946.jpg
補綴物装着、術後3ヶ月で消失している。
補綴物はモノリシックジルコニアクラウン。

根管治療は、じみちな治療ながら重要。
歯科医も患者さんもインプラント治療、審美治療に目が行きがちだが、歯周病治療なども含め、基礎工事は大事。
いい加減な地盤工事の上に豪邸といっても始まらない。

また、他院において数ヶ月、半年、延々と根管治療行っているものの全く治らないと相談が頻繁にあるが、
これはその歯牙がもはや保存不可能か、根管治療の審査診断、治療方法に何らかの問題がある場合がほとんどである。
下手な根管治療行うと、その歯牙の予後は極めて悪く、そにうち抜歯、インプラントと勧める歯科医もいるが、明らかな間違い。
この方が儲かるけれど。

根管治療は非常にざっくり言えば、正しい方法で、精密に数回で終了すべき。
だらだら根管治療繰り返しても意味ナシ。
何れにせよ、事態を複雑化してから相談に来られても取りうる選択肢は少ない。

隔壁?ラバーダム?マイクロスコープ?MTA?、、、、、そんなのは良好な根管治療を行うための必要条件の一つでしか無い。
昨今、本質を理解していないメディアの情報と、それを鵜呑みにする人は多いが、単にディテールのみにこだわっても全くもって意味無し。

根管治療は可能な限り根管内を無菌化し、緊密にシーリングすること。
言葉で書けば簡単なのだが、、、、、様々な科学的根拠とそれをベースとした精密な手技が必要。
繰り返しになるが、前述の隔壁、ラバーダム云々は根管治療を成功させるための必要条件でしかない。

最高の食材を用意しても、活かすも殺すも調理人次第。

*当院ではマイクロスコープによる根管治療は非常に時間とコストががかかるため(本治療はトータル約2時 
 間)現行保険診療下では到底ペイしないので自費診療、もしくは上部補綴物が自費診療の場合のみとさせていただいています。
 ご了承下さい。

 保険診療でマイクロスコープを使用していると言う歯科医院もありますが、当院で使用中のルーペ以下の低倍
 率で治療している事が多いです。