医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2020.09.25他院からの転院ケース

7┐他院において根管治療行ったものの、痛み取れず、それを訴えると「神経の管が細くて治療できない、歯が割れている可能性もあり、症状が消失しなければ抜歯してインプラント。」と言われたらしい。
残念ながらよくあるパターン。
この医院は包括診療、特に歯周病、インプラントに強いと言っている医院らしい。
補綴物除去前、術前写真。

事前に「前医」の診断も一応考慮し、クラック入っていてリペア不可能なら抜歯もあり得ることを説明して治療開始。
内部を診査するとクラック入っている様子はなく、単なるトユ状根の根管治療がきれいに出来ていないだけと判明。
細くて治療不可能と言われた管も#6、8ファイルで根尖まで到達。
2回めの来院時には疼痛も完全に消失していたので、念の為洗浄を1回行い、3回目の来院時に根管充填終了した。
根管充填終了時。
術前と薬の入り方が全く違うのが分かる。

なお、このケースは保険診療のため、通常のルーペのみ使用し、マイクロスコープは一切使用していない。
逆に言えばわざわざマイクロスコープ使用しなければ治せない難症例ではないということ。
現行保険制度でのマイクロスコープ使用はルールがあり、ごく一部でしか認められない。
また、使いたくても、保険制度では到底ペイしないので当院では使用しない。
当院でのマイクロスコープ使用は、①保険制度に合う場合、②自費根管治療(自費診療に移行したものをまた保険診療に戻すことを現行制度では認められていないので、その後の補綴物も自費になります)、③根管治療後の補綴物が自費治療の場合、当該部位は保険診療でも他部位に自費診療が入る場合に限定している。
②と③は結果的には同じでも意味合いは全く違います。

本来保存可能な歯牙を保存不可能と説明し、インプラントへ誘導、こんなレベルの治療の延長としてインプラント治療行っているとしたら、それはもはや犯罪行為かもしれない。
なお、この患者さんは他にも自覚症状のある様々な問題を抱えておられるが、それらについての診断は一切なし、気のせいとまで言われたらしい。
当然、患者さんの希望により当院で全体治療となったのは言うまでもない。