2020.04.23患者さんの主訴と実際は違う場合も多いということ
患者さんが来院されると、当たり前だが、まず主訴である部分を診る。
しかし、他院では言われた所だけ見てそれ以上見ないことも多い。
原因が患者さんの訴えとはまったく違う歯牙であることも多い。
患者さんの訴えた歯牙の治療行ったものの、原因は他にあり、当然問題は何も解決せず、当院に相談に来られるケースも多い。
要は健全な歯牙に対して処置を行ったということであり、それは治療でもなんでもない。
最近、他院で5本の虫歯を指摘され、全てセラミックインレーで治療を薦められたのだが、自分では何も問題ないように思ったため、また、他に時々痛みのある歯牙があるにも関わらず、そこは問題なし、様子見ましょうということにも不審に思われ当院に相談に来られたケースがある。
実際、私が診療したところ、その指摘された5本の歯牙の内、問題なし2本、経過観察でいいもの2本、ごく小さくコンポジットレジン充填で処置すべき歯牙1本となり、同部の処置のみ行い、後はメインテナンスを行いながらとなった。
しかし、この患者さんの場合他の時々痛みのある歯牙はレントゲン写真により根尖病巣が認められ、その他の所見から歯根破折を起こしていたのに、完全スルーということ。
見逃し?誤診?
問題のない歯牙を削るということは「傷害罪」である。