医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2019.10.16セラミック矯正

以前より問い合わせも多い「セラミック矯正」なのだが、「セラミック矯正」なる専門用語も定義も実はない。
強いて言うなら、「補綴物を用いて歯列を是正」する方法と言えようか。
当院のスタンスは、基本反対。本来なら全顎矯正を行うべきであると考えるが、期間もコストも必要。場合によっては便宜抜歯が必要な事あり、かえって患者さんの負担が増える場合もあることから、歯科医学的に機能的審美的に妥当であり、精度高く、中長期的予知性高く、患者さん自身もよく理解され、後々のメインテナンスを怠らないなら、非常にケースは限定されるものの行ってもいいと考える。
しかしながら、現在批判されている多くのセラミック矯正は前述の条件を満たしていないものがほとんどであり、
咬合がいい加減、前歯部分の処置しか行わずに臼歯部は放置、明らかに治療精度が低く予知性が低い、補綴物がタイルのように人工的であるなど様々な問題点を抱える。
セラミック矯正には批判的な歯科医も多いが(私も基本的には批判派)、その批判部分は単に抜歯しているからとか、便宜的に抜髄(神経治療)しているからとか単純な理由で、ピント外れなことも多く、彼ら自身他の治療分野においてこれまた前述の条件を満たしていない場合も多く、「オマエが言うな」状態。
咬合を理解していない矯正専門医による全顎矯正も悲惨なことになる。
そして患者側の問題も大きい。
安易に考え、審美のみ優先し、機能的なことへの理解がない。
したがって元々の意識レベル、リテラシーが低いから後々のケアも疎かになりがちで、いずれ必ず崩壊する。

セラミック矯正だけでなく、他にも疑問な治療は多い。
インプラントが電波を吸収する(何かの宗教ですか?)、インプラントはメタルだからダメ(科学的根拠は?)、ノンメタル治療(適応が非常に限定であり、患者利益をを逸失している場合が多い)、ヒールオゾン(保存学会の見解を参考に)、歯牙移植(適応が非常に限定的でありとても通変的な治療とは言えず、インプラントと比較してアドバンテージあるとは思えない)、3Mix、ドックベストセメント(保存学会の見解を参考に)、、、、、、、、、、、、、、、、、、、ネット情報の鵜呑み、知ったかぶりで科学的知識に乏しい素人の家族・知人から根拠ない話を聞いた、ニュースソースの検証をしない、、要は知ったかぶりの情弱が振り回される。
ダニング=クルーガー効果と言う。
私はそのような情報に凝り固まっている患者を説得しようとは思わないので悪しからず。