2019.03.11骨が無いからインプラント治療できない？

骨がないからインプラント不可能などと言われ、半ば諦められ気味で相談に来られる患者さんは非常に多いです。
しかしながら、それは前医の知識、技術レベルを棚に上げ、自分が治療できないことを、治療そのものが不可能とすり替えているに過ぎない場合が多いです。
私は今までこの手の治療をお断りしたことはほとんどないです。
全身疾患があり、他科と緊密に連携取りながら治療を進められる場合も多いです。
中には症状が重篤であったり、服用中の薬が複雑で病院口腔外科で対応してもらった方が良いような場合もありますが。

過去にお断りしたケースは、患者の理解を得られないケース。
患者さんの治療に対する要求は色々あるし、それは何の問題も無く、可能な限り要望に沿った治療を行うのは当たり前だが、あまりにもアレはイヤ、コレはイヤ、ああしろこうしろと現実を理解せず医学的基準から逸脱した事ばかり言う場合や、いつまでたっても同じ話の繰り返しで結論出せない場合は無理。
この手の患者はネットで色々調べたものの根本的な事を理解できずに、情報を鵜呑み、真実と思い込み、振り回されている場合が多い。
また、特殊ケースを一般論と考えている場合も多々ある。
いずれにせよリテラシーの問題なのであるが、「考え」が凝り固まっており、聞く耳持たないので、私はそれ以上「説得」までして治療を行おうとは思わず、言いなりになってくれる歯科医を探すことをお薦めしている。
歯科医側のモラルの問題か、目の前の金欲しさか、この手の患者をしつこく勧誘、誘導して関わり、無理やりデンタルローンなどを組ませたりしてトラブルケースになる場合が多々あると聞く。

保険診療のみの歯科医院（来院患者層に保険外診療の需要がないのか、高価で難しい治療を行う事にリスクを感じ放棄しているのか（少なからず存在する））、カウンセリングが上手な＝口がうまい（口が白衣着てると揶揄されるような歯科医院）、知識、技術はお粗末で単なる客寄せに始終する歯科医院、怪しげな治療を売りにする歯科医院、別に何でもいいが、要は自分に合った歯科医院受診を強く薦めます。

それと、患者自信がルーズでとてもとてもマトモな通院を望めないようなケース。これは論外。

とにかく、複雑、高度で費用も高額な治療は、患者さん側に遵守していただくべきことも色々あるし、理解もない状態で無理して行うべきものでないというのが私の開院以来の全くブレないスタンス。