医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2019.02.11良い治療とは? その1

結論から言うと、「良い治療」の定義はできない。
歯科医の考え方もバラバラ。
卒業して直ぐ勤務医となり、毎日目の前の仕事だけ行い、大した勉強もせず数年で開業し、そのままというようなケースは結構あるが、そのような例と、卒業後国内外の様々な学会、講習会に出席し研鑽した歯科医とでは当然治療に対する考え方も技術レベルも全く違う。
また、患者さんの治療に対する要求もバラバラ。
取り敢えず早く、安く治療が行えればそれでいいと考えている患者さんには、丁寧で、時間もかかる、コストもかかる歯科医は単に腕が悪いとしか映らないかもしれないが、残念ながら大多数であることも事実。
その溝は深い。
しかし、求める治療結果が高いもの、低いもの、いずれの場合にも、歯科医と患者さんが上手く噛み合わないと、また、お互いにその溝を埋める努力を行わないと、最良のものは得られない。
どちらが正しく、どちらが間違っているということもない。
前述の通り、全ての方がハイスペックなもしくは、程々の治療を望まれるわけではないので。
ご自身が望まれる治療を実現可能な歯科医院に通院されることが一番なのだが、現実問題として、これが困難。

治療のゴールは、簡単に言えば顎顔面口腔機能の回復、審美回復であるが、そのレベルは患者さんによって様々。
歯科医を含め、歯科衛生士、歯科技工士など、治療を担う側の知識、スキルもピンきり。
そこに、保険診療、保険外診療など今の日本の制度的なものも複雑化する要因。
保険診療を否定はしないし、その制度を上手く利用すればいいのだが、その内容、コストなど、欧米はおろか東南アジアレベルと比較しても非常に低く、とても最先端、グローバル・スタンダードとは言えないことは理解していただきたい。
では保険外診療なら素晴らしい治療を享受できるのかといえば、様々な歯科医院が客寄せのキャッチコピーで質の低い形ばかりの治療を行っている場合も多く、注意が必要だし、中には怪しげな治療方法もある。
安いコストの治療はそれなりというのは事実だし、逆もこれまた真。
しかしながらこのブログでも紹介しているように、良い治療はコストがかかるが、稚拙な歯科医の行うコストのかかる治療時は良い治療とは一概に言えず、必要十分条件ではない。
ここが一番患者さんが分かりづらい部分である。
高いお金を出して購入したものが、実はニセモノだったみたいな感じか。
そして、良し悪しが患者さんには本質的な部分では理解し難い。
続く。