医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2018.11.28予防歯科、、、、、

予防歯科は非常に重要だが、誤解も多い。
歯科医院の単なるウリ文句になっている場合も多い。
そもそも患者さんの意識が低い状況で成立しえないし、よく分からず、ただ単に歯科医院から来てくださいと言われて行っているようでは何の意味もない。
逆に、早急に対処必要な様々な問題を抱えながら、歯科医院側の問題分析力、技術的問題から様子見(私から言わせれば、複雑な治療ができず、手が出せないので単なる放置状態。)されている場合も結構な頻度で遭遇する。
他医院においてメインテナンスなるものを行っているにも関わらず、虫歯、歯周病がどんどん進行しても対処療法的対応しかしてもらえず、にっちもさっちも行かなくなって当院に来院されるのである。
このようなものは論外としても、メインテナンスという言葉が独り歩きしている感は否めないので要注意。

実際のメインテナンスといっても様々。
インプラントを含めた複雑な治療が完了しているケースのメインテナンスと、虫歯も歯周病もほぼ問題なし、ステイン除去とバイオフィルムの除去程度で維持できるケース、将来的に本格的な治療介入前提でその時期を探っているメインテナンスではそれぞれ内容も全く違う。
単に毎回毎回スケーリングすればいいというものでもないし、他院においてメインテナンスと称した過度なスケーリング
が行われて歯牙に大きなダメージを負ったケースにも遭遇しているが、これは本末転倒。
また、毎回毎回、歯周病治療薬などをポケット内に塗布することも、もっと本質的な対応をすべき。
もっとも、患者さんの関心度の温度差は大きい。
もっとも、当医院では関心度の高い方がほとんどだが、毎月毎月、検診、チエックを押し付ける歯科医院もあるらしいく、患者さんに特段ブラッシング等のセルフケアが困難な状況でもない限り、それは単なる歯科医院の都合でしかないかもしれなく、そうでないなら患者さんのセルフケアのレベルをもっと上げることに主軸を置くべきである。
風呂も入らず不潔な状況で、体がかゆいかゆいと皮膚科に行ってもしょうがないのと同じ。
正直、関心の低い方にメインテナンスといっても始まらないし、こちらがから回りするだけ。
実際、元々の状態が悪く、大掛かりな治療を行っても、そのような患者さんほどメインテナンスの脱落率は高い、と言っても数%の差だが、20年間のデータでは明らかに有意差がある。
これは、元々の見通しが甘い→とことん悪くなるまで放置→これではいけないと治療(ここではは、非常に治療的に積極的になる。)→一旦、きちんとした状態となるも、ここで、いままでの事に懲りてメインテナンスにも非常に積極的になる方と、まあ、これで大丈夫だろうと再び甘い見通し→メインテナンスウヤムヤとハッキリ二分される。
こちらとしては関知できない。
患者さんに自分の歯を守ろうという意識、意志があるなら、いくらでも応援します。
実際、開院当初から来院されている方でメインテナンスを確実に行ってきた方には大きな問題は発生しない。
治療が数ヶ月〜1年でダメになると多くの方が考えているようだが、それも当医院では当てはまらない。


もっと大前提として、メインテナンスは、あくまでも一度口腔環境を健康な状況に戻してから行うべき事であることに留意されたい。
機能的にガタガタ、オイル交換も何もしないボロボロの車に毎回毎回ピカピカのワックスがけしてもしょうがない、それより行うべきことはほかにあるでしょ?という話。

もっとも、一口腔単位での治療ができない歯科医には無理な話ではある。