医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2018.10.16抜髄すると歯が弱くなる?

抜髄(歯の神経を除去)すると、歯が弱くなるかどうか?
正しくもあり、間違いでもある。
抜髄歯牙が強度的に有髄歯と比較すると強度が低下するというエビデンスはない。
しかしながら、抜髄しなければならないほど虫歯が進行しているということは歯質崩壊が大きく、そこに不適切な根管処置、ダウエルコア、補綴物が装着されると問題を引き起こすことがある。
抜髄処置も精度の悪い治療が行われると、時間の経過とともに感染根管となり、再治療、ここでまた的確な治療が行われるならともかく、適正な根管削合が行われないとどんどん歯牙が薄くなり、余計に問題が大きくなる。
以上のような理由から、抜髄すると、それも下手な治療が行われると歯牙は確実にダメになる。
ダメになった歯牙は抜歯となり、インプラントを薦められるという典型的シナリオなのだが、根管治療を上手く行えない歯科医がインプラント治療を行うと、、、、、、、推して知るべしである。

そんな事より、抜髄するとセンサーである神経が無くなるので、少々の虫歯に罹患しても冷たいものがしみるなどの症状は全く出ず、それが傷を深める事は十分考えられる。

最近来院された患者さんなのだが、過去に他医院において知覚過敏で全ての歯牙を抜髄、補綴物、それもオールセラミッククラウンが入っているのだが、根管治療はいい加減、補綴物の適合精度悪く、レジンセメントの取り残し多数で歯周組織に炎症、これは人工的に歯石をつけていることに他ならず、結局、ことごとく2次的に虫歯になっているという悲惨なケースに遭遇した。
全て当医院でやり変え希望なのだが、何か、非常に虚しい。

このような理由から、根管治療は要注意である。