2018.08.17根管治療

左上４部、強い痛み、歯肉の腫脹にて来院。
数ヶ月前、他歯科医院において、３Mix だか、ドックベストセメントだかの治療を受けたらしいが治らず悪化。
この手のトラブル、これで何ケース目だろうか。
術前写真

感染根管治療開始、根管内から大量に排膿、１週間後、ほぼ症状消失したが念の為根管清掃、さらに１０日後、３回目の来院時症状は完全に消失していたため根管充填。
術後写真

オールセラミッククラウンで修復予定。

治療にマイクロスコープは用いておらずルーペのみ使用。
NiTi-fileを使用したが、治療自体はオーソドックスな保険診療。
でも、このくらいのことは普通に可能。
３Mix だか、ドックベストセメントだか知らないが、歯内療法のスタンダードとは言えないし、歯内療法学会もその効果を認めていないが、「神経を助ける」という名目で自費診療として行われ、「ネットで色々調べ、神経を助けられる。」と奇跡の治療のように勘違いしている患者さんも多い。
そんなに優れたもならばとっくにスタンダード治療になっているが、何かしら影でコソコソやってる感が否めず、
近年主流のMTAより有効な方法とは言えない。
シンパは普及してしまうと日本の歯科行政が崩壊してしまうので、厚労省が意地悪していると無茶苦茶な理屈も言ってるみたいだ。
他にも怪しい治療はいっぱいある。
MTAでも万能ではなく、不可逆的な歯髄の変性が起きたものには無効だし、初期の歯髄炎に対しても成功率１００％とは言えない。