医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

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  • マイクロスコープによる根管治療ファイル破折片除去

2018.08.18マイクロスコープによる根管治療ファイル破折片除去

他医院において根管治中なのだが、何回も何回も治療行っているものの数ヶ月にもわたって痛みが続くので当医院に相談に来られた。
レントゲン写真で明らかなファイル破折片を認める。(矢印部分)
遠心部分の隔壁は当医院で行ったもの。
DSC_8831.JPG
その事を説明されず、ファイル片自体は滅菌消毒されているものならば、そのまま根管内に残留させても問題が出ることがない場合も多い。
痛み、腫れ、レントゲン写真上で明らかな問題があるときは除去は必要。
Technique poorな歯科医が除去を試みると最悪歯根にパーフォレーション起こしてしまい、無論、そのような歯科医ではMTAでのリペアもできないだろうから、結局その歯牙は抜歯となることが多い。
そしてインプラントを勧められる・・・・・。
なので、パーフォレーション起こされた歯牙のMTAリペアというものが年間一定数確実にある。
私の場合もNi-Tiファイルは年間数本破折は起きる。
ファイルの使用履歴を確実に把握し、一定回数使用したものは躊躇なく破棄していてもである。
(なので、通常の保険診療では全くペイしない。)
年間1〜2%程度の破折は致し方のないことである。
自分が破折させ、根管内に残留したものは、説明の上、除去のリスクのほうが高くない場合は責任もって除去します。
当然、当医のファイル等機材は、ディスポーザブルもしくはケミクレーブで滅菌済である。

マイクロスコープ下で隔壁形成、拡大、洗浄したところ。
元々はエンド三角、レッジなど除去できていなかったため、ファイルが屈曲し、そこに無理な力をかけたので折れたのだろう。
DSC_3815-thumb-400x274-7591.jpg
MB2は発見できていなかったようで、私が拡大した。
ピンぼけで申し訳ないが、破折ファイルはMB1に存在、ファイル頭が光って見える。(矢印部分)
結局MB1とMB2はフィンでつながっていた。
マイクロスコープ下で超音波器具を使用し除去。
グリグリやっていてポンと飛び出てくると結構快感である。
数ヶ月続いていた痛みは、2週間後のアポイント時にはほぼ消失。
さらに2週間経過観察し、症状が完全に消失しいることを確認した後、緊密な根管充填が行われたところ。
DSC_8830.JPG


根管治療は全般的に細かい作業で時間も非常にかかる。
しかしながら、保険診療においてのコストは非常に低く、おざなりにされている場合が多いが、基礎工事をいい加減な状態で、上モノにコストをかけても無駄である。
さてさて、手前の6にも5にも4にも虫歯が、、、、