医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2018.05.29週刊誌の歯科バッシング①

大特集を行っていたが、しばらくおとなしいと思ってたら、また特集をやっているようだ。
私のところにも取材依頼来たが、そんなものに加担するほどヒマではない。
著者は誰に言われてるのか知らないが、自称、「歯科業界にも最も嫌われるジャーナリスト」なんだそうだ。
何人の歯科業界人に嫌われているのか、どの様に嫌われているのか根拠となる明確なデーター提示が全くないので、胡散臭い事この上ない。
単なる自意識過剰。
確かに記事のような事を書かれて「困る歯科医」がいることは事実であるが、歯科の本質的な事を全く理解しておらず、多角的に取材する訳でもなく一部専門家への取材結果を鵜呑みにし、分析力は相変わらず低く、具体的解決方法も書かず(、と言っても患者のリテラシーに強く依存するので、何もないのが現実。)、売るがため情弱相手に危機感を煽っているようにしか思えない。
いちいち重箱の隅をつつくような事を言ってもしょうがないので、おかしいと思った部分だけ記す。
・適合状態の悪い補綴物が2時次的虫歯、歯周病を引き起こすことは事実。
 しかしながら、患者自身が日々のメインテナンス、歯科医院におけるメインテナンスをどの程度行っていたのか、
 そもそもその患者の意識レベルがどの程度のものなのかによるところが大きい。
 私の医院でも、他医院で行われた明らかに適合状態悪いものの、特に症状もなく、メインテナンスもできるようなも
 の、特にキートゥースとならない、再治療の必要性が認められないものに関しては患者さんに説明して経過観察するこ
 とも多い。
 必要あるなら徹底的に行うべきだが、何もかも全部ほじくり返す必要もない。
 ほじくりかえしても、かえって状況悪気なる場合もある。
 また、高価な保険外診療補綴物で行っても、多くの歯科医院の場合、地盤工事たる根管治療(後に出てくる)、
 ダウエルコア、歯周組織への治療、咬合治療、、、、、、、補綴物の形成、印象、、、、、、が保険診療と全く同じ
 プロセスで行われているなら、そのような「保険外診療」には何の価値もないと認識すべき。
 したがって歯牙がどんどん削られる負の連鎖はある意味正しい。
 本来、一旦治療した部位が数ヶ月〜数年で何度も何度も脱離したりする事はおかしいのである。
・接着システムの進歩により、予防拡大というコンセプトは過去のものとなったが、全ての問題が解決できるわけではな
 い。
 このような記事が出ると必ず、「全てのケース」に対応できると考える人がいる。
 レジンには耐久性に限界がある。
・掌蹠膿疱症=歯科金属が原因、というのは明らかに間違い。
 歯科金属を除去しても治らない場合も多い。
 これは知人の皮膚科医も同じ見解。
 ある命題が真でも、その逆も真とは限らない事はよくあること。
 皮膚科、アレルギー科でよく相談されることをお薦めします。
 実際、歯科金属除去希望で来院されたが、まず皮膚科受診を薦め、皮膚科において治療行なったところ治ったという例
 がいくつもある。
 逆に皮膚科医の診断で、歯科金属除去、歯科的治療依頼を受けたこともある。
 歯科金属アレルギーで危機感を煽って、高額な治療を薦める歯科医がいることは残念だが。

続く。