医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2018.04.26パーフォレーション

他院において下顎大臼歯を1年近く治療しているのもかかわらず、腫れが収まらず、挙句の果てに抜歯宣告を受けて来院。
仮封を除去してみると、ビタペックスが充填されているが、隙間から出血、排膿。
レントゲン写真からも明らかなパーフォレーション、すなわち歯科医が治療の過程で歯牙に穴を開けてしまっている状態。
隔壁も形成せず、的確な根管治療も行われず、1年近くいじくり回してビタペックス根充で経過観察のみ行っている様子で、パーフォレーションリペアの説明も全く無いとの事。

保険ベースの歯科医院なら致し方ないが、抜歯宣告なので、パーフォレーションリペアという選択肢はその歯科医院にはなく、今日的根管治療の知識がないと思われる。
行えることは行い、根管治療は概ね2〜3回以内に終了できないなら、他の選択肢をとるべきだが、単に知識、技術がないので治療を引き伸ばす事は論外である。
何分にも長期間そのままで、歯肉の腫脹、サイナストラクトからダラダラ排膿している状態であるので手遅れ感は否めず、せっかくコストかけても予後不良の可能性大であることを説明。
また、この歯以外にも様々な問題を抱えているのも関わらず放置状態なので、この歯のみにこだわることには大きな疑問がある。
精密根管治療、MTAによるパーフォレーションリペアの選択肢もあるが、残念ながら保険診療ではできない。

根管治療は何回も何回もできるものではないので、最初の1回目が非常に大事。

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