2018.01.11MTAによるパーフォレーションリペア

右下６部痛みにて来院。
最近、他医院において治療が行われたものであるが、痛みを訴えてもその内に収まるとか、
痛みが引かないなら抜歯、インプラントと言われたそうである。
術前レントゲンでは大きな問題が見られなかったが、症状消失しないため、
患者さんへは破折の可能性を説明、最悪抜歯も選択肢となることを説明の上、補綴物を除去する事とした。
補綴物を除去して、根管充填材を除去、診査すると・・・・・・・
遠心根の深い位置２箇所にパーフォレーション！
明らかに治療中に穴を開けられてしまったようだ。

矢印部がパーフォレーション、遠心根深部にも。
多分、髄腔開放する時に方向性の誤り、ラフなファイリングがエンジンファイルを用いて行われたのだろう。

マイクロスコープによる拡大写真。赤いのは歯根外側の歯肉。

MTAによるリペア後。

オマケに近心根には破折ファイル片。
根管充填そのものには問題なさそうなので、先にパーフォレーション部をMTAを用いてリペア、その後根管治療をやり直し。
ダウエルコアが入った状態。
症状は完全に消失、しばらく経過観察後補綴処置へ移行予定。