医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2017.12.20ショートインプラント

ショートインプラントとは、文字通り通常よりも短いインプラントフィクスチャーを言う。
その分経が太い。
以前よりショートインプラントは存在したが、私ならびに周囲の先生は、ショートインプラントについては懐疑的な部分があったが、日本人におけるエビデンスも満足できるものが多数報告されるようになってきたので、実施することとした。
ショートインプラントインプラントを用いることにより、今まで骨の高さが不足し、インプラント治療行うには骨造成を余儀なくされたケースに対し、そのような処置を付加せずそのままインプラント治療が可能となることは、複雑な外科処置の必要性、治療期間の長期化を避けるという観点から、患者さんにとって大きな福音と言えよう。
しかし、やはり、アホの一つ覚え的に使用してよいものでは決して無く、補綴物の設計、咬合への考え方は、今まで以上に慎重になる必要があると思われ、稚拙な歯科医の乱用によるトラブル増加も懸念される。

Zimmer Biomet 3i社製ショートインプラント、5.0/6.0の使用例である。
このメーカーのスタンダードインプラントは4.0/11.5なので、パッと見た目は非常に小さいインプラントフィクスチャーであり、初めてのオペ時はスタッフ共々、???という感じであった。
DSC_6245.JPG
右上6部は近心傾斜しているので、MTM行い、インプラントを埋入している。
歯根を傷つけず、前方歯が正直した状況を想定し、インプラントを埋入することは意外と難しい。
なので、別料金ガイデッドサージェリー・・・というヤツもいるだろうが。
ほんの少し、自家骨+BioOssによるソケットリフトを行っている。
インテグレーション獲得後、同部をアンカーとしてさらにMTMを続け、正直した状態の写真。

有効な治療方法だと思われるが、スタンダードインプラント同様、何の問題もなく維持できないとね。
術後2年。