2017.10.21違和感が取れない・根管治療の話・精密根管治療

右上６部、２年前に他院において治療するも、ずう〜っと、違和感、たまに痛みが出るとのことで来院。
術前写真。

緊密な根管充填が行われていない。
補綴物、根管充填材を除去、中はガサガサで、汚染物が多量に存在。
治療途中の写真。GPがまだ根管内に存在し、汚染源となっている。

コンポジットレジンにて隔壁形成後、根管拡大、洗浄、水酸化カルシウム製剤にて消毒。
1週後、２回目のアポ時には症状はほぼ消失したので、MTA＋GPにより根管充填。
術後。

この後、ダウエルコア、プロヴィジョナルを装着し、しばらく経過観察、その後オールセラミッククラウンにて補綴予定であるが、その前に全顎矯正ご希望なので、インビザラインによる治療を行う。

今の歯科業界は自費の歯内療法がトレンドである。
インプラントも、矯正も、審美も頭打ち、いや、無茶な事を行う歯科医が業界を混沌と、そして一番のとばっちりを患者さんが被っているのだが、同様に歯内療法も弊害が出つつある。
高い費用を使って自費の歯内療法（歯内療法専門医？）を行ったものの、別の歯科医がお粗末な補綴というのはよくあるパターン。
そんなもの何の意味もない。
適合不良の補綴物上部から感染が起き、根尖にまで及ぶということを患者さんも補綴担当医もご存じない。
歯内療法専門医もご存じない、もしくは、知ってるけど自分が行った歯内療法のみに満足で、後のことは知ったこっちゃない、というスタンスが多いの事は残念である。