医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2017.09.27セカンドオピニオン

他医院で治療中であるも、その治療に疑問を持ってもしくは他の治療選択を求めてセカンドオピニオンを求めて来院されるケースが多々ある。
残念ながら多くの場合は、前医の診断ミス、治療ミス、知識不足、技術不足に起因する病状の転機不良である。
このBlogでも紹介した、不良な根管治療の例や、骨不足によるインプラント治療不可能と言われて来院された例などは、元々マトモな治療が行われておらず、その歯科医自身の問題なのであって、本来のセカンドオピニオンの範疇に入らない。
セカンドオピニオンとは、患者が治療を受ける場合、主治医以外の医師に求めた「意見」の事であり、複数の専門家の意見を聞くことで、より適した治療法を患者自身の選択肢を増やすという考えであり、主治医ならびにその他の医師も「マトモ」な知識、技術、経験があることが前提である。
私は、見識が広いほど引き出しも多く、提供できる治療オプションの多く、自分にできない一線をハッキリ認識し、いたずらに患者を足止めせず治療可能な組織への紹介を迅速に行うべきであると考えている。
ただし、患者自身の意識レベルが低い、治療に非協力的なのはどうしようもないし、なだめすかして「自分の客」にしようとは毛頭考えておらず、無理して治療に来ていただきたいというスタンスでは全くない。
例えは悪いが、難しい入試問題の解法を、自分よりデキの悪い人に聞いても何の解決策も得られない。
治療においての選択肢は歯科に限らず無限に存在するわけではないが、歯科に限って言うならば、根管治療、咬合治療、歯周病治療、インプラント治療、矯正治療、審美治療・・・・・様々な分野を高度に融合させて口腔内環境を再構築してゆくので、歯科医の実力がさらけ出されてしまう。
また、病状に応じた標準治療というものがまず存在する。
さらに、様々な制約のある保険診療では可能な治療にも限界がある。
勘違い、認識不足が多く存在するが、その歯科医(歯科医に限らない)が知識不足、技術不足、経験不足によって治療不可能な場合でも、治療可能な歯科医は他に存在する場合、本来のセカンドオピニオンとは言えない。

また、色々な情報が垂れ流されている現在、器用にカス情報ばかり掴み、自分自身の勝手な解釈、自分に都合のいい解釈ベースの治療が最初にありきの人もいるが、こんなのではセカンドオピニオンは成立しないことは言うまでもない。
自分の素人意見に同調してくれる医療機関を求めて転々とすることをドクターショッピングといい、また、患者に寄り添うと言いつつもキッチリ、カモにされていることをもっと認識すべきである。
まあ、私には関係ないし、関わり合いたくもないが。