医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2017.09.20根管治療・精密根管治療

他院に何ヶ月も通院するも痛みが引かず来院されたケース。
数年前に1回目の根管治療(抜髄?)、今回、痛みが出たので前医を受診したとのこと。
以前から書いているが、正しい方法(術式、機材)で数回の根管治療で症状改善しないなら、歯根破折、破折に至らないにしてもマイクロクラック、根管治療自体が歯牙を破壊しているなど、別の原因を疑うか、コンベンショナルな根管治療以外の選択肢、例えば外科的根管治療、最悪抜歯を選択すべきであり、ダラダラと根管治療を続けていても改善しない。
長期間ダラダラ治療を行うにしても、きちんとした隔壁形成、ラバーダム装着なされていないなら、上部からの再感染の確率が増大し、予後は非常に不良となる。
術前写真
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上顎6の根管治療トラブルケースはMB2の存在を疑うが、マイクロスコープでは確認できず。
ただし、フィン状形態が見られ、同部分の清掃は全くできていなかった。
また、大前提として、感染歯質の除去ならびに隔壁の形成もなされていなかった。
清掃中、マイクロスコープにて。
最初、削りカス?血液?薬?が結合残存していたが、かなりきれいになっている。
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1週間後、2回目の治療時には自覚症状はほぼ消失したが、念のため再度根管洗浄と水酸化カルシウム剤による貼薬を行う。
さらに1週間後、3回目の治療時、90%がた症状がなくなったので、GP+MTAにて根管充填。
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2回目の根管治療であり、それも、長期間に渡りほじくりまわされた形跡があるので、しばらくは
響く感じが続くかもしれない。
したがって、ダウエルコア+プロヴィジョナルにて数ヶ月の経過観察(本当は1年位様子見たいが。)とし、問題なければオールセラミッククラウンにて補綴予定。
それまでは他の部分の治療。