医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

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  • サイナスリフトを伴うインプラント治療 アストラEVインプラント

2017.09.02サイナスリフトを伴うインプラント治療 アストラEVインプラント

左上部へのインプラント治療である。
ラテラル法によるサイナスリフトを行っている。
使用インプラントは、アストラテックTX、ならびにEV。
実はこのケース、サイナスリフト中、久々にシュナイダー膜が裂けてしまった。
通常は即、処置中止なのだが、私の場合はマイクロスコープを用い、吸収性の極細い縫合糸で裂けた部分を縫合し、その上にコラーゲン膜を設置、通常通りBioossによる骨移植、インプラント埋入まで行った。
術前写真。
DSC_6223.JPG
側面から開けたウィンドウには、吸収性メンブレン+チタンメッシュで補強、その上に更にコラーゲン膜設置、
2本のスクリューで固定している。
倒し込んだ「フタ」の頬側歯槽骨は上顎洞の天井となっている。
このような状況でも2本のインプラントは結構初期固定がしっかりしている。(30Nm位の埋入トルク。)
実質、ここまで行っても処置時間に1時間もかかっていない。
術後一週間後のレントゲン写真。
DSC_6216.jpg
移植した骨は維持され流出しておらず、このままインテグレーションを待ち、チタンメッシュならびにスクリューを除去予定。
インプラント治療は、突発的な対応に迫られる局面が多々ある。
したがって、様々な状況に対応可能な歯科医側の様々な治療オプションならびに設備が必要であり、経験値の低い歯科医が安易に手を出すべきではないが、処置中にパニクってインプラント会社に電話かける歯科医もいるらしい。
そんな歯科医にインプラント治療して欲しいですか?
かといって、簡単なインプラント治療しか行わない、難易度が高い治療は出来ないと言い切る(いかなる歯科医にもという意味。自分の勉強不足、技術不足で自分にはできないとは決して言わない。)歯科医もどうかと思うが。
本ケースもそのような前医の「判断」があり、患者さんは長い間治療を諦めていた。