医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2017.08.09左上6部の痛み

左上7部は約8年前に私が感染根管治療を行ったものである。(保険診療)
そもそも、1本手前の6部を他医院において根管治療行っておられたのだが、中々痛みが取れず、数ヶ月かかってようやく治療終了と名なったため、7部の治療も予定していたのだが、当医院に転医されてきた。
6部の根管治療の形跡はなく、非常に疑問があるが、症状ないため、敢えて触らなかった。
当医院初診時には6部の症状無かったたため、同部は前述通り処置せず、7部ならびに他の部位を処置し、その後メインテナンスを行ってきた。
2年程前、6部が強烈に痛み、腫れが出たため、根管治療を開始することとなった。
Cr、コアを除去してみると大量の出血、排膿。
マイクロスコープで近心根MB1,MB2共パーフォレーション、口蓋根未処置を確認。
全般的に根管の石灰化が進んでいたのか、口蓋根は明らかに間違った方向に根管治療の形跡があったが、幸いにして同部にはパーフォレーションはなく、正確な根管は少し外れた所にあったため処置、パーフォレーションはMTAで修復、遠心根はどうにも開かなかったので途中までMTA充填行い、2回目の治療で症状も完全に消失したため、根管充填行った。
取り残しの神経が何年にもわたり生き延びるような事はある。
術前
DSC_6158.JPG
術後
矢印が、パーフォレーションおきていた部分をMTAで修復した所。
本来の根管は石灰からか不明、症状の消失、レントゲン上で根尖病巣もないので問題ない。
DSC_6160.JPG
なお。前医の歯科医院はマイクロスコープ完備と謳っているらしいが、患者さん曰く、そのような医療機器は全く使っていなかったとのこと。
これが現実である。

*当医院でのマイクロスコープ下でのクラック、パーフォレーション修復は根管治療も含め、保険外診療となります。