2017.08.01海外から一時帰国時、遠方からのご来院治療について。

色々調べられ、日本の遠方からのご来院も多いです。
外国の方の治療もお引き受けしています。
場所柄か、海外から一時期帰国した際に治療をご希望される方もおられます。
また、帰国後、海外での治療後のフォローアップ、メインテナンスご希望の方もおられます。
外国語に堪能な方でも医療に関しての説明は不安な部分もあるとの事で、やはり、日本での治療をご希望されるという事であろうと思います。
日々、外国の方や、海外の様々な歯科治療の実態を興味深く診察していますが、発展途上国は言うに及ばず、先進国と言えど治療技術にはバラツキが多いです。
先日も、海外の「専門医」（自称専門医、日本の得体の知れない団体認定のなんちゃって専門医、自己申告専門医と違い、ライセンスとして存在する。）によるチーム診療した部位に問題が出た患者さんの診察を行いましたが、正直、「はあ？」でした。
海外の学会で見るとこれは非常に実感しますし、アメリカなどでは、そもそもマトモな医療を受けられるだけの民間保険に加入している方は人口の４割程度と言われており、先端の治療となると、当然さらに少なくなると考えられます。
費用も、海外民間保険の関係からか日本で保険外診療を行う場合とさして変わらない場合や、かえって高い場合もあります。
欧米は医療が進歩しているというのは幻想の部分も多く、高い福祉、高度な医療実現のため、国民は相当額の税金もしくは民間保険を負担していることについては殆ど焦点が当てられていません。
医療自体に格差があることが間違いで、平等であるべきとの意見もありますが、理想論でしかないです。

しかしながら、当医院で歯科治療は、数本の虫歯に対しコンポジットレジン充填行うなどの簡単な治療ならともかく、実際に診察、拝見し、検査、治療計画立案、費用見積もりを行わないと何とも言えない場合が多いです。
補綴処置（かぶせる処置）などは、根管治療が絡むと数回で終了できるものではありません。
ましてや、歯周病治療やインプラントが含まれると治療期間１〜２年は普通です。
当医院の予約状況の問題もありまので、ある程度治療時間には余裕を持って頂いたほうが良いかと思われます。
これは、日本国内、特に遠方からご来院頂く場合も同じです。
かと言って、当医院ではよほどの事情がない限り行いませんが、一挙に抜歯などを行って短期間で審美治療を行うような事は熟考された方がいいです。
短期間で劇的に変化して患者さんは感激されるみたいですが、中長期的に厄介な事になる場合が多く、実際にその様な症例に多数遭遇していますが、患者さん自身、過去のその治療自体に問題あると考えない場合殆どです。

帰国毎に治療を分けるなど、様々なご提案可能ですので、ご相談下さい。

インプラントのメインテナンスに関しては、日本国内で正式に認可されているもの（おおよそ世界には２００社程度のインプラントメーカーが存在し、この中で厚労省の認可をえているものは約３０。）、もしくはツール、パーツ等が入手可能なものに関しては対応可能ですが、全くメーカーが特定できないもの、特定できても入手困難なもの、既にメーカーが消滅（結構あります。）しているものに関しては対応困難、もしくは不可能となりますので、詳しくはお尋ね下さい。
また、わざわざ遠方からご来院いただけることは大変光栄ですが、歯科治療は治療終了後のメインテナンスが非常に大事です。
当医院としての治療に対しての責任（全てが全て歯科医に責任を求められても困ります。海外、遠方からの患者さんを受け入れているものの、メインテナンスは通える歯科医院に行ってね、というような医院もあるようですが、私な無責任だと考えます。）もありますので、治療終了後も継続したメインテナンス、概ね３〜６ヶ月毎にご来院可能か否かも検討願していただきたいと思います。