医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2017.03.30マイクロスコープ・精密根管治療

入れ替えたマイクロスコープは大活躍中だが、
写真がキレイに撮れない、WifiでMacに飛ばない、動画もいまいち、、、、、。
今まで使用していたものは、写真撮影不可能だったので、試行錯誤。

ビームスプリッターによりカメラ側に行く光は想像以上に暗く、患者の呼吸によるブレがあるので少なくとも1/125以上のシャッタースピードが必要なので、ISO6400に設定。
光源がLEDなので、通常のホワイトバランスでは色調が全くダメ。
カメラはニコンD800、3600万画素だが、ビームスプリッター介して高感度撮影でもこんなもん。
カメラも趣味の一つなのだが、知人の歯科医も業者も、そこまでマニアでないので、自分でやるしかない。
とりあえずはこの程度まで撮れるようにはなった。
まだ暗い感じがするが、キセノンモデル、ビームスプリッターの配分割合変更しても大した変化はないらしいし、歯周外科にも使用するので、熱量の大きいキセノンは使えないし。
色々聞くと、撮影後の画像処理で対応している場合が多いらしいが・・・肉眼側はもっと明るく鮮明に見える。

下顎7C-chape感染根管治療。
ピントは根尖に合っているが、いわゆる焦点深度は非常に浅い。
根尖が見える。取り残しのGPも見える。
肉眼で除去は不可能、すなわち予後は良くない。
クラウン、ダウエルコア除去、隔壁形成、ラバーダム設置(今回はクランプのみ。何でもかんでもラバーダムかければいいというものではない。要は唾液の侵入を阻止できれば良い。)、GP除去、根管拡大、、、、ここまで約1時間。
でも、ここまで行わないといけない。
患者さんもお疲れ様でしただが、保険では到底出来ないが、保険でいい治療をと甘い、しかしキレイ事の誘い文句を吐く歯科医が、本当のところどこまで行っているのか、大きな疑問。
数百万の機材、高価な使い捨て器具を多々使用し、スタッフ共々1時間治療にかかりっきりで、保険診療なら約5000円、自己負担3割1600円+α、、、、とうてい無理ということはご理解頂けると思う。

でも、ご心配なく。
保険診療においてできるできないの一線はハッキリあるが、私におけるその一線は、その辺の保険でいい治療をとキレイ事を謳う歯科医より遥かに高い位置にあるので。

しかし、この様な複雑かつ手間のかかる治療は、大前提として、理解のない、協力もない患者にはそもそも不可能であるし、行うつもりも全く無い。

マイクロスコープでの写真。
画像をハーフミラーで肉眼側とカメラ側に分ける。
肉眼には遥かに明るく鮮明に見える。
DSC_3567.jpg