医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2017.02.09インプラント部への歯肉移植

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インプラント自体は12年前に行ったものである。
メインテナンスを行い、特に問題は無かったのだが、数年前よりインプラントマージン部の歯肉が吸収し、アバットメント色が歯肉を通して透けて見えるようになってきた。
患者さんご自身には自覚症状は全く無い。
セルフケアは熱心に行っていただいているが、どうしても少し磨き部分も出てきたようで、歯肉退縮による前庭減少が原因だが、このまま放置するとインプラント周囲炎に罹患してしまう可能性もあり、前庭拡張、歯肉移植の必要性を説明し、実施した。
移植片は上顎口蓋より採取、前庭拡張しつつ、結合組織移植を行っている。
マイクロスコープ下での処置。
古典的なランガー法に近い方法。無論自分自身の変法であるが。

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術後3週間目。見かけは治癒しているが、さらに熟成する。

術後6ヶ月。オペ行ったことすら判別不能なまで治癒し、十分な付着歯肉を獲得、かつ前庭拡張も行えている。
これらの処置は非常に難易度は高く、誰でも行えるものではないが、行わないと長期の予後は得られない。