医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

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2016.11.14インプラント治療後3年以上 40%余にあごの骨の病気や炎症

表題のような報道があった。
当医院においてはこのような高いレートでの炎症発生は認められないが、皆無ではなく(せいぜい5%以下か?)、
後々のセルフケアに大きく左右される。
それにしても40%とは、いったいどんな治療、メインテナンスを行っているのか。

そもそもインプラント治療とは何なのか、治療終了後のメインテナンスの重要性を十分理解していない患者に無理やり治療行えば、この様な結果を招いても不思議ではないし、歯科医が十分な説明を行っていても、後々のメインテナンスを患者自身が疎かにしたなら、その責任を歯科医には問えない。
特に元々の状態が悪い、即ち、患者自身の性格が楽観的、いや、ルーズであったなら、メインテナンスの離脱率も高くなる傾向があり、当然、将来的に問題が発生する。
年齢はあまり関係がないように思う。
私の場合、様々な要因から、この人には複雑な治療は無理と判断したなら、お断りする場合も多いし、お断りした患者が他医院においてインプラント治療など強行したものの問題発生し、当医院に舞い戻ってくるというケースもある。
だから止めとけと言っただろうに、どうすることもできないが。
インプラント治療は、人体に孔を開け、特に口腔内という細菌がうじゃうじゃいる過酷な環境下に人工物を埋め込むことに他ならないので、アフターケアは非常に大事であり、メンテナンスフリーでは決して無い。
これが理解できないなら、治療すべきではない。

そして、もっと大事な事、歯科医自身の知識がお粗末、技術が稚拙で問題を引き起こす場合も多く、患者さんがかわいそうであるが、それらを基準にされても甚だ迷惑である。

インプラント周囲の骨が溶けるという記載があるが、これは誤解を招く。
正確には、インプラント周囲の骨が歯周病と同じように、炎症により破骨細胞が優勢となって吸収されるということである。

以下、転載。

「インプラント治療後3年以上 40%余にあごの骨の病気や炎症」


11月8日は語呂合わせから「いい歯の日」とされています。歯を失った人には、希望に応じて、金属を埋め込んで人工の歯を取り付けるインプラント治療が行われるようになっていますが、この治療を受けて3年以上たった人の40%余りが、細菌に感染することであごの骨が溶ける病気や、この病気になる前の段階の炎症を起こしていることが、学会が行った初めての調査でわかりました。専門家は、定期的に検診を受けるよう呼びかけています。
歯のインプラント治療はあごの骨に金属を埋め込んで人工の歯を固定するもので、入れ歯よりも見た目が自然で、自分の歯に近い感覚が得られるなどとして希望する人が増え、国内ではおよそ300万人が治療を受けたと見られています。

この中で、治療した部分の周りに細菌が感染して炎症が起き、金属を埋め込んだ骨が溶けるインプラント周囲炎という病気になる人が増え、日本歯周病学会が全国の実態を初めて調査しました。

治療後、3年以上たった267人を調べたところ、9.7%の人がインプラント周囲炎にかかっていて、この病気になる前の段階の炎症が起きた人を含めると43%に上るということです。

学会によりますと、この病気は、30代から60代の人のおよそ8割がかかるとされる歯周病と似ていますが、進行が非常に早く、インプラント治療を受けて半年ほどで骨が溶け始めた患者もいるということです。

調査した日本歯周病学会の副理事長で日本大学松戸歯学部の小方頼昌教授は「インプラント治療を受けると半永久的に使えると思っている人が多いが、放置すれば、また歯を失うおそれがある。定期的な検診と必要な処置を受けてほしい」と呼びかけています。
インプラント治療とはインプラント治療とは
歯のインプラント治療は、病気などで歯を失った人のあごの骨に金属を埋め込み、人工の歯を固定する治療法です。

健康保険が適用されないため、1本の歯につき30万円から40万円ほどを患者本人が負担しなければなりません。治療のあとには、周辺の組織に細菌が感染して炎症が起き、金属を埋め込んだ骨が溶けるインプラント周囲炎という病気になることがあります。

専門家は、この病気を防ぐため、定期的に検診を受け必要に応じて専門的な処置を受けることが重要だと指摘しています。
「メンテナンスが重要」
あごの骨が溶けるインプラント周囲炎になった患者の1人は、インプラント治療を受けたあと、定期的な検診の必要性を十分に認識していなかったと言います。

兵庫県明石市の80歳の女性は、歯周病のため一部の歯を失い、13年前、インプラント治療で人工の歯を6本取り付けました。その後、治療を受けた大学病院が自宅から遠かったこともあり、定期的な検診は受けていませんでした。

治療から3年後、別の医療機関を受診したところ、インプラント周囲炎と診断されました。あごの骨が溶け、埋め込まれた金属が外から見える状態になっていたのです。
インプラント周囲炎になると根本的な治療法はなく、女性は今、埋め込んだ金属の汚れを3か月に1度、定期的に落とすなど、病気がこれ以上進行するのを抑える処置を受けているということです。

女性は「時間がたつにつれ、本物の歯のような気分になってしまい、定期的に検診を受けなければならないという意識がありませんでした。インプラント治療で取り付けた歯はすごく便利で満足しているので、これからは手入れをしてできるだけ長く使えるようにするしかありません」と話しています。

女性の治療を担当する大阪歯科大学の馬場俊輔主任教授は「最近、インプラント周囲炎で受診する患者が増えている。インプラント治療で取り付けた歯は何もしなくても長持ちすると誤解している患者は多い。インプラント周囲炎になると進行が非常に早く、自覚症状も少ないので、気がつくと深刻な状態になっていることも多い。メンテナンスが重要なことを十分理解してほしい」と話しています。