医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

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  • 第11弾 週刊ポスト「やってはいけない歯科治療」

2016.10.02第11弾 週刊ポスト「やってはいけない歯科治療」

もう終わったものだと思ってたが、まだやってたのな。
いいかげん、飽き飽きしていたので放置プレーだったのだが、知人からまだまだ続いてるぞ、何か意見をと言われたので書かざるをえない。
したがって第10弾は分からないので悪しからず。
週刊現代なども、歯科に限らず、医科のやっては行けない手術、飲んではイケナイ薬特集で、色々波紋があるそうで、
医学会は正式に抗議文を送る準備をしているらしいが、歯科では聞かない。
医科における統計によると、70%程度は日々の診療に影響ないらしいが、中には真に受ける患者も存在し、一部では病状が確実に悪化している患者も出始めているそうだが、結局情報弱者が振り回されている構図であるらしく、これら状況をメディアはどう考えているのか、責任を取る覚悟で書いているのかどうか?
良識ある人なら、メディアなどいくら丁寧に取材しても、得た情報を切り貼りし内容が変わってしまう事が往々にして起こりうることを理解しているが。
まあ、どうでもいいけど。

歯科医院一件あたりの来院数の減少は事実だろうが、それ以上に医院間格差拡大ということ。
年間売り上げにしても、記載程度ではカツカツだろうし、あくまでも平均値だから、最上位層が平均値を引き上げ、中央値、最頻値はもっと低いはずだが、そんなレベルでも一国一城の主人と満足している歯科医が多いのである。
しかし、冷静に考えてもらいたい。
1人の歯科医が1日に何十人~100人も診察する事の是非について。
1日8時間診療として、良心的な診療を行おうと思うなら、いいとこ20~30人が限度だということ。
ましてや保険外診療に軸足を置いている医院なら言うに及ばずである。
押し合いへし合い、患者が押し寄せる人気医院が、1人当たり数分程度の診療時間で高度な診療を行えるとはとても思えない。
いや、高度な診療には別に時間を取っていますというなら、そのしわ寄せは普通の患者に行っているということ。
キレイ事では診療できない。
また、保険外診療を行っている医院は儲け主義であるとは心外であり、本質を理解していない。
繰り返すが、保険診療はこの数十年何も進歩していない。
半世紀前のテクノロジーが、平気で使われている世界である。
そのようなものに価値を見出せない患者さんは多くおられるのだは、ソフト的、ハード的に高度なものが要求されるそれらの需要を歯科医自信の勉強不足、努力不足で吸収しきれていないのが現状でもある。
これも以前に記したが、保険でいい治療をという歯科医自身、家族も保険診療行うのかどうか・・・
ハッキリ言おう。
保険診療もマトモにできない歯科医に高度な保険外診療には不可能である。
そのような歯科医の保険外診療を受ける事は金の無駄である。

精度の高い補綴物作製のための歯肉圧排は不可欠との記載があり、これは事実であり、何を今更的話であるが、このようなプロセスを行わない歯科医がほとんである。
補綴物マージン設定と歯肉圧排は、また別の機会にお話したい。
もっとも、歯周病治療をまず行い、健全な歯周組織に回復できていな状況で歯肉圧排を行っても全く無意味であり、さらには、患者さんの的確なブラッシングも非常に重要であり、意識レベルが低く、非協力的な方の精度の高い印象は、到底無理なことである。
記事はあいかわらずツメが甘く、そのような記載は一切無い。
因みに歯肉圧排は保険外扱いと記載しているが、これは明らかにまちがいである。
そんなものを別料金にするということ?

ジルコニアクラウンの安売り広告、営業はよく来るが、内容はそれなりであり、私の基準では到底使いものにならない。
技工の海外オーダーの件も前に書いたが、日本の歯科技工士会が自身の仕事減少を危惧してうるさく言ってるだけ。
正直、日本の下手な歯科技工士より、海外の歯科技工士の方が上手い場合も多々あるのだが、チャージもすごい。
歯科医同様、レベルの低い歯科技工士の焦りでしかない気がする。
当医院では保険、保険外診療技工物は、アトランティスアバットメント、ISUS、一部オールセラミック補綴物(スウェーデン、アメリカなど)、インビザライン(アメリカ)を除いて全て日本国内で作製している。

近年の診断、治療機器の進歩は目を見張るものがあるが、私が以前より警鐘を鳴らしている通り、使いこなせず単に機械自慢なっている場合が多いとの記載は事実だ。
機器本体だけではダメで、専用周辺機材も一式揃える必要があるが、ピンセット1本数万円、このようなものが何十本も必要で猛烈に高価であり、日常的にそのような診療を行っていない医院はが揃える事は全く不可能。
以前にも書いたが、インプラント治療を希望で、歯科用CT完備をうたい文句ににする歯科医院を受診したものの、骨が薄いからインプラント治療不可能と言われた方が来院された。
確かに骨は薄いが、移植処置をすればいいだけの事で当医院で対応した。
この様な方がちょくょく来院されるが、歯科用CTが単なるハッタリの道具、自分が高度な治療ができない証明の機器に成り下がっている事は悲しい事実。
マイクスコープも同様。
また、記事にある乱立したどうでもいい学会の、くだらない認定医、専門医制度も同じ事。
今時、普通自動車免許所持と言っても、何の自慢にもならないのと同じだが、内容そっちのけで、歯科医も患者も肩書が大好きなことが問題。
資格マニアというのもいるけれど。
前述の、自分にできない事証明用歯科用CT装備の歯科医も、様々な肩書をお持ちのようだが。

日本の歯科医療制度の経緯についての記載があるが、昔は良かった的ジジイの昔話は勘弁頂きたい。
競争に打ち勝つ努力を何もせず、単に患者が減ったといっても自業自得でしかない。
知識、経験をブラッシュアップし、経験値を高める事が我々プロとしての使命だが、非常に困難だからか、それをせず、半ば諦め、ひたすら話術に磨きをかけ、様々なイベントで客寄せに熱心な歯科医が多い事は残念なのだが、患者さんの歯科医療に対する需要自体が非常に幅広い以上、リテラシー低めの方はその様な医院はで十分満足でき、医院も生き残れるのかもしれない。
自分の医院には高度な治療を求める患者が来ないから、勉強してもしょうがないという歯科医も多いが、それも言い訳にしかならない。
私には全く関係ないが、無論、開院以来前者のスタンスを貫き通しており、私の患者さんにはベストを提供したいと考えており、後者の様な歯科医には虫唾が走る。
Web運用方法としてBlogを更新する方法があり、私も勧められたが、
Webでどうでもいいようなプライベートを紹介して親近感を醸し出すのも結構だが、赤の他人はそんな事には何の興味も無い。
(今日は20年ぶりにTAKANAKAの45周年ツアーに行ってきたが、ステージ登場時ヨタヨタで、おじいちゃん大丈夫?状態だったが、流石にプロだ。もっとも観客もおっさん、おばはんばかりだ。人のこと言えんけど。ちょっと脱線。)
そんな事なら、歯科情報を徹底して流したらいいと思い、私は運用しているのだが、肝心要の日々診療に内容が無いなら書きようが無いという事か。
だから診療機器自慢になるといか、そこしか無い。
いずれにせよ、よくわからない患者が、そのような医院へドンドン流れる事に対しては大歓迎である。