医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2016.09.23MTM+ホワイトニング+PFMCr

DSC_1615.JPG
┗2、外傷により神経が死んでしまい、変色している。
この際ついでなので、前歯の歯並びも治したいとの主訴。
神経治療、歯周治療後、マルチブラケット装置による部分矯正(下顎も少々)、ホワイトニング後、PFMCrによる補綴治療。
時間はかかるが、処置自体は比較的簡単。
最初、マルチブラケットによる矯正に難色を示されたのだが、ご友人が他医院において同じ様な治療を行うにあたり、
健康な歯牙の抜歯、神経治療まで行ったものの、今ひとつ満足いくような結果が得られず、治療終了後から複数回のトラブルに見舞われているらしいと聞いて、結果、自分が選択された治療方法が良かったと最後に話されていた。
そのご友人が選択された治療とは・・・・
動画サイトなどに、歯並びが悪い状態を、抜歯、神経治療、無理やり向きを変えて補綴というような症例のBefore & Afterが投稿されいて、ぱっと見、素人的には「すごいっ!!!」となるのだろうけど、無茶苦茶な咬合、余計な侵襲大、悪い適合精度、etc.....
特に無茶苦茶な咬合関係、噛みあわせた時、上下前歯部が咬合していない状態、細かいものを噛みきれない状態を人工的に作り出している事は、アンテリアガイダンスの欠如、ひいては臼歯部へのオーバーロード、その他の観点からは非常に問題だ。
ハッキリ言おう、将来必ず問題出る。
まあ、直ぐには問題でないかも知れないが・・・・、直ぐ、顎関節の痛みなどが出る場合もあり、実際にそのようなケースに遭遇している。
そして何よりも、そのような治療を行った後のリスクをどこまで説明されていて、患者がどこまで理解しているか、甚だ疑問だ。
おかしな補綴物を装着した後、将来的に問題多々出てくると思うけれど、歯科医自ら投稿した動画が動かしがたい証拠となるのにな。
要はその歯科医自身も何も分からず安直な治療を繰り返しているだけということ?怖い怖い。

機能を有さない審美など、少なくとも私にはありえないし、機能を有さないならそれは単なる見た目であり、医療ではない。

本ケースも補綴?ラミネート?でMTM行わずに補綴で解決する方法もあろうが、余計な治療が増えて侵襲度が高くなるだけなので、私の患者さんにはなるべく回避したいと日々思っているのだが、残念ながら患者は将来的な予測ができず、安直な治療を求めがちである。
その場合は、将来において確実に問題発生することが予見され、患者mの理解が得られないなら、私としては口腔環境の破壊の手助けをする訳にはゆかないので、当医院ではなく、安直な治療を行っている歯科医院を受診することをお勧めする場合もある。
DSC_2539.JPG
治療終了8年。