医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

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  • 第3弾 週刊ポスト「やってはいけない歯科治療」①

2016.07.11第3弾 週刊ポスト「やってはいけない歯科治療」①

土曜日に、楽しみにしていた「インデペンデンス・デイ リサージェンス」を観て、怒り狂ってる私だが。
映画館の駐車場で当て逃げもされるし・・・。
結局リサージェンスとは、あの人の事?
第一作も、宇宙人の宇宙船を難なく操縦したり、普通のPC(Win95?)で、宇宙人のPC?をハッキングする、その他突っ込みどころ満載だったが、まあ、偉大なるB級映画ではあった。
もう止めて欲しいけど、第3弾もあるような予感。

さて、別の第3弾、この企画はいつまで続くのだろうか。歯科医からの反響も多いらしいが、間違った情報の垂れ流しでないのなら、私は全く困らないのでドンドンやれと思う。
繰り返すが、併記の記事は???なものも多いので。
別の週刊誌の医療特集も、友人の医師に言わすと、これまた???だそうであるが。
前回、前々回分、???な記事併記の雑誌を女性スタッフにも読むように言ったが、「袋とじ部分」を開いたことへの言い訳は一切しない。
ホント、セクハラにもなりかねないが、そんな事で動じるスタッフではない。

歯科に対し、どの様な義憤にかられてなのか、個人的な恨み辛みなのかしれないが、しかし、枝葉末節の事象の重箱の隅をつつくようなことばかりで、相変わらず本質には全く迫れていない。
もっともっと根は深い。
それなりに教育もあろうし、調査能力も記事編集力もあろうが、でも、こんなモンである。
他にも著書があるようだが、もし、この記事と同じメソッドの取材、考察なら、それらの内容も一気に色褪せてしまう。
私は個人的に何とも思わないが、あくまでも記事の一つ一つについて正誤表を作っているだけだとお考えいただきたい。

そもそもが、対象読者と私の医院の患者さんと、読者層の階層には大きな隔たりがあるように思えてならない。

私の医院は多分に事情が違うが、保険診療において経営が成り立たないとの指摘の件、多くの開業医は保険ベースの診療であり、保険外診療を殆ど行わない歯科医も多い。
通常、自費の割合など10%程度が現状。
派手に、無茶やっている所が目立つのは事実。
歯科医の信念(高額な治療を行って、面倒なことになる事を避けたいと考える歯科医も多い。特に地方。)、技術レベル(残念ながら難しいことはできない。)、来院患者層(そもそも、高度な治療要求がない。)、によって大きく変わる。
保険診療が30年、40年、何の進歩もないから(非常に大事だが、この部分への考察は全く無い。)それ以外の先進治療への要求があり、保険外で行われることは至極まっとうである。
保険で良い治療はという歯科医も多いが、心底そう思っているのか、自分自身、家族にも自身を持って保険診療するのかどうかは非常に疑問であり、患者のみリップサービスに騙されてる感が大いにある。
もっと言うなら、さらに高度なものを要求される保険外診療と差別化できるほどの知識、技術、経験、実績があるのかどうか?
単なる、できない事の言い訳、すり替えでしかない場合もあるが、素人受けはいい。
プロセスが同じで、最後のもの値段のみ違うとなると、そんなものに何の意味もない。

さて、個々を検証しよう。

PART1
・今までもそうだが、患者の状況は実際に診察してみないと分からない。
 もっと言うなら、治療してみないと本当のところは分からない。
 歯科医の本質は歯を残す事、助けることなのだが、技術的格差も大きく、A先生は可能だが、B先生は無理というこいと
 は日常的だと思う。
 以前にも記したが、インプラントなど所詮歯科治療のいちオプションにしか過ぎないのだから、総合力がどうなのか
 という事の方が遥かに大事である。
 いざ治療開始したものの、事前の診断予測と食い違っているということは医科でもよくある事なので、実例の本当の
 ところの検証は困難である。
・実体験として、自身の治療に格安インプラントクリニックを受診している事が、そもそも意味不明であるが。
・「安全」を人質にとった費用を釣り上げる手法として、静脈麻酔、CT、ガイデッドサージェリー、マイクロスコープが
 利用されていることは事実。
 また、それらを全く使いこなせていない歯科医も多いのも事実。 
・コストについてはマトモなメーカーのものと、格安のものとでは全く違うので何とも言えないし、治療プロセスにおい
 て様々な事を行わなければならないので、何とも言えない。
 材料費用、歯科技工士の技術料、そして歯科医自身の技術料について何も書かれていないことはおかしい。
 申し訳ないけれど、日本の統計による平均年収ベースの技術料でないことは確かである。
 後述するが、インプラント治療行うと時給60万との記載があるが、これは明らかに取材不足、認識不足で間違い。
・症状がないから放置という事はリスクを伴う。
 胃痛で検査したら胃に腫瘍、精密検査したら肺にも腫瘍といった場合、肺は放置でいいのかと同じ。
 この辺りは「歯科」の場合、理解は低い。
 歯科医は主に口腔内を診る事が仕事なのだが、歯は32本、歯周組織、顎関節、その他総合的な診察が必要となり、
 通常、1本だけ虫歯治療すればそれで終わりということにはならないが、患者側の治療要求レベルの問題も有り、
 一概には言えない。
 ただ、経過観察という方法も有効だが、定期的なチェックは必要で、放置とは意味合いが全く違う。
・高額コストをかけた広告に引っかかるのは、患者側リテラシーの問題も大きい。
 高度な治療は、誰でも行えばよいというものではないとの考えから、当医院では広告は殆ど行っていない。
・歯牙を残す方法として、ルートセパレーション、ヘミセクションが提示されているが、残念ながら日本人の歯牙形態は
 適さない場合が多いということはきちんと記すべきである。
 また、歯周外科処置に長けた歯科医でないと行えない。
・歯科医の売上云々について記してあるが、単に根管治療〜最終補綴物までの話であり、歯周病治療、その他は、全く考
 察されていない。
 インプラント治療も、通常、術前の診査、診断、細々した付帯的処置を除いても、
 1次オペ⇒2次オペ⇒印象⇒プロヴィジョナル⇒何回かの最終補綴物作製、装着へのプロセス
 があり、少なくとも4〜5ヶ月は必要、単純に費用/1回=時給は本当に悪意に満ちており、きちんと取材したのです
 か、理解してますか?アホですか?というような話で、非常にお粗末であるが、何の疑いもせず信じる階層も多いのだ
 ろうな。
 大前提として、インプラント治療必要なケースは根管治療で治るということもおかしいが。
 時給60万ならプライベートジェットを購入したいものである。
・抜かない治療は素人受けはいいかもしれないが、そればかりにこだわるとロクな事にはならない。
PART2
・コンポジットレジン絶賛であるが、耐久性等の問題も多い。
 私の場合、患者さんの審美的要求が高いので銀歯を入れず、コンポジットレジンを使用することも多いが、やはり、欠
 損部が大きいと使用できないので、使用しない。
 耐摩耗性、変色性のデーターを併記すべきである。 
 物性的に、ジルコニアベースのセラミックスを凌駕するようなものではない。
 第一弾の時にも指摘したが、「銀歯はエナメル質より固くてダメ。」という根本的間違いを犯して、間違った前提の元
 に持論が展開されているのでいるので、学術的考察、理解がどの程度なのか非常に疑問である。
・銀歯に関しての費用に関し、材料費用、歯科技工士の作成費用に関して何も記しておらず、情報不足。
・都心ほど高コストなのは事実だし、致し方ないのだが、高いほどいいと勘違いしているユーザーにも問題有りで、化粧
 品と同じ。
 都市でのホワイトニング費用なども、「!!!???」であるらしいが。

続く。