医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

  •   >  
  •   >  
  • サイナスリフト:ソケットリフトは初心者向けの簡単なサイナスリフトではないということ

2016.06.11サイナスリフト:ソケットリフトは初心者向けの簡単なサイナスリフトではないということ

左右ラテラル法サイナスリフト後待機、4ヶ月後インプラント埋入。
周囲の骨より白っぽく密に写っているのが移植した骨。
誤解があるが、移植した骨が「骨」となるのではなく、その隙間に入り込んだ自分の骨細胞が「骨」再生し、
破骨細胞が人工骨を吸収し、最終的に自分の骨と置き換わるのだが、数年のスパンが必要。
経時的なレントゲン写真により、その変化が確認できる。
本症例も術直後と比較すると、周囲骨との境界が曖昧になってきている。
骨熟成まで5〜6ヶ月待機後、インプラント埋入手術。
トータルで1年かかる。
治療期間に関しては、自家骨が有利だが、全量全て自前で賄うのは不可能。
使用インプラントはBiomet 3i。
術後5年。
いずれもプラットフォームスイッチングで、骨のロスがほぼ無いが、現在、このタイプのインプラントフィクスチャーは販売中止となり、プラットフォームスイッチング専用インプラントに切り替わった。
この形態がサイナスリフト時に非常に有効だったのだが・・・・・

左側
DSC_5192.JPG
右側
DSC_5193.JPG

サイナスリフトにはいくつかの方法があるが、ソケットリフトは初心者でも可能な簡単な方法と言われているが、これは大きな間違い。
術式を暗視下、盲目下で行わなければならない部分もあるので、慎重な対応が必要。
上顎洞粘膜、血管を傷つけたりすると、かえって面倒なことになるし、その場合のリカバリーテクニックも持ち合わせていなければ行ってはならない。