医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2016.05.26サイナスリフト

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インプラント初期固定が得られない場合、インプラント処置前に予め人工骨移植行うことも多い。
この症例も実質1mmもないので、インプラント同時埋入は避けた。
当医院では症例豊富であるが、テラルウインドゥ法による人工骨移植で、上顎骨、内部粘膜を穿孔なく剥離すことは、一般的に難易度が高いと言われており、簡便なソケットリフト法のみしか実施していない、できないにも関わらず、難症例対応可能と言う医院も多く、ソケットリフトで対応できない場合は、インプラント治療自体不可能と言ってしまう場合もあるので注意が必要。
ソケットリフト法はサイナスリフトの一手法に過ぎず、それしかできないなら、対応症例も限られたものとなる。
超音波を使った器具もあるが、いかんせん、歯科医の技術以上のパフォーマンスは出せない。
CB-CT、ピエゾ・・・・一式そろえれば、何でもできるというわけではないので、誤解なきよう。
弘法筆を選ばずという諺があるが、弘法レベルなら道具に振り回されるのは間違いという側面と、弘法レベルなら道具には徹底的にこだわるべきという側面。
いずれも真なりだが、まず、弘法レベルを目指すべき。

白線で囲んだ部分が移植した人工骨(Bioss+βtcp+自家骨)。
患者の血液成分から遠心分離した増殖因子を加える方法もあるのだが、残念ながら、過去の経験から、治癒期間が半分になるというようなものでもないし、患者さんには何かしらのエキストラコストが発生するわけでもあるので、そんな事より、治療の成功率を上げることを念頭に置いた治療を行っている。
この分野はiPSを応用した自家骨、軟組織移植など今後の発展に期待したいし、明らかに優位さがあるようなものであれば、積極的に導入したいと思う。
この後、5〜6ヶ月待機し、骨が熟成したならインプラント処置行う。