2016.04.20本、「一流患者と三流患者・・・・」・補足 続き
・プロとアマチュアの差はどこまでいつても埋まらない
大変失礼な言い方ですが、ご自身の事を真剣に色々調べて勉強していただくことは大変重要です。
ぜひともそうして戴きたい。
しかし、どこまでいっても得られた知識は表面上のものでしかありえません。
ちょろちょろっと調べて全て理解できるなら、誰でも医師になれます。
基礎から専門まで大学6年かけても、あくまでも習得できるものは基本部分です。
そこから5年、10年かけてとりあえず一人前、そこからも日々研鑽しないと医学の進歩にはついていけませんし、
日々トレーニング、実践しないと技術レベルは必ず低下します。
器用、不器用は生まれ持ったものもあります。
ピント外れの知ったかぶりを振り回すのは大変危険でも有り、この辺りはある程度謙虚な気持ちも必要です。
素人レベルの医療関係者の存在は、大変残念なことですが。
・やはり医師の技術水準の評価は非常に難しいということ。
身も蓋もないが、歯科にかぎらず、外科治療において、どれほど繊細なオペ、技術が駆使されているか、
外から見えない部分も多いので、本当のところを患者は知る術はない。
逆に言うなら、見えない部分を丁寧に行っうているということは信頼できる。
複雑な治療を行おうとすれば、時間もコストも、そして「痛い」事もいっぱい行わなけれならない場合も
出てきますので、これらも評価の基準とはなり得ないです。
全く痛みを伴う治療を行ってないというなら、複雑な治療自体行なっていない、できないという風にもとれます。
歯科の場合、実際の症例で説明を受けることをお勧めします。
Web siteにBefore & After的なものを公開している医院も多いが、内容的に簡単なものが多いように思い、
本当のところ高度な治療を多数実施しているのか甚だ疑問な場合も多いです。
もっと細かな説明を受けられることをお勧めします。
本当に治療を行っているなら、様々な症例を持っているはずで、例えば、「上顎臼歯部、
サイナスリフトを伴うインプラント審美症例」とか、「前歯部インプラント審美症例」とか、
「インプラント全顎症例」とか、「歯周組織移植症例」とか、
「フルマウスリハビリテーションケース」とか・・・現実この辺りは非常に高度な知識、経験、技術が必要。
提示できないなら、実施していない、できない単なるハッタリということでしかない。
インプラント治療も普及してきたが実際に手掛ける医院は概ね、全体の30〜40%程度 、
年間を通して一定数以上のインプラント治療を手掛ける医院は前述医院の中でも10%程度、さらに、
高度な治療も手がけられるノウハウを有する医院はわずか数%にすぎないというのが現実である。
最初にインプラントありきではなく、単なる選択肢の一つにしか過ぎない。
もう一つ、あまりにも治療が計画通りに進まないのは術前の診査、診断力に問題あるのであって、そのような
状態で治療を進めていっても推して知るべしである。
・インプラントなどの治療に焦点を合わせがちだが、そんなものは治療の一オプションに過ぎないということ。
保険診療において、コンポジットレジン充填、根管治療、補綴治療の精度などをキッチリ治療できてもいないのに、
高度な治療はできない。
歯牙の模型、レントゲン写真をみれば一発でウデの程は推測できます。
保険診療はほどほど、インプラントは全力でやっていますということがそもそおかしい。
ベーシックな治療をどの程で行っているかよく知るべし。
一番良くわかる部分だと思います。
・どのようなメーカーのインプラントを使用しているか。どのような歯科材料を用いているか。
インプラントメーカーも様々ですが、日本で正規に厚労省に認可されているメーカーは国内外30社ほどです。
しかしながら、これもピンきりで、一部のメーカーは世界的評価のないものもあり、
このようなメーカーは値段ディスカウントのみがウリであり、相当安価に提供しているようですが、
アフターケア、バックアップ体制が心配なものもあり、要注意です。
信じられないくらい安価で、インプラント治療全部込みで◯◯万円との広告も目にしますが、
大量仕入れ、何とかと言っても、とてもとても一流メーカーを使用していては実現できる価格ではないです。
しかし、これも患者さんの選択なので、コスト優先なら選択肢のひとつには成り得るかもしれません。
因みに当医院では、世界的に評価されている、ASTR(Sweden)、Biomet 3i(U.S.A)のものを症例に応じて
使い分けています。
インプラントに限らず、歯科材料の品質、価格のバラツキは非常に大きいですが、
直接口腔内に入れるものですから、どの様なメーカーのどの様な製品を使用しているかも大事なポイントです。
歯科用金属も保険診療においては一定基準のものを使用しなければなりませんが、日々、真っ黒に錆び付いている
ものもよく見ますし、これは患者さんご自身でも確認可能だと思います。
スゥエーデン、アメリカ、スイス、日本・・・イタリア、韓国、中国・・・、厚労省が正式に認可したものから、
歯科医の個人輸入まで様々。
以前、???なインプラントメーカーのうざい営業に捕まったのだが、私の、「それじゃ、君もしくは君の家族の
治療のファーストチョイスとなり得るの?」との質問に、「・・・・・」。
まあ、そんなもんである。
・最後に、これは、全ての商品、サービスに言えることですが、自身に高度な治療目標があるなら、
それを叶えてくれる医院、そもそも、そうではないなら、あまり拘る必要もないということ。
残念ながら、患者さんの治療に対する目標、意識、熱意の差は大きいです。
失礼ながら、お互いのミスマッチ、ベクトルの大きな解離は足の引っ張り合い、不幸なだけです。
要は患者さん、自分自身の事ですよ、自分自身が真剣に、積極的になってください、自分自身のスイッチを入れて下さい、そしてご自身の治療ニーズをピッタリ満たす医院、患者さんの向いている方向と医院の治療方針が噛みあうような医院を探しだして治療してください、ということで、これも全ての商品、サービスに言えることですが、近いから、通いやすいからなどの理由でのコンビニエンス受診は避けられたほうがいいと思います。
ご自身の事なのだから、あなた以上に赤の他人はあなたに関心もないし、頑張りもしません。
そもそも、その患者さんに、それほど高い治療要求が無ければ別ですが。
当医院では事情が全く違いますが、予約なし、飛び込み、とりあえず主訴が解決すれ勝手に治療中断・・・そんな患者さんばかりの医院では、治療内容もそれなりになりがちです。
真理にたどり着ことは、医院側も手を変え品を変えて、表面的なごきげんとりでの広告で・・・・現実は非常に困難です・・・。
最後に、究極の見極め方法・・・・・それは・・・・・、
何かあった時、医院のスタッフが自分の医院で治療しているかどうかということ。
医院のポテンシャルは、スタッフ自身が一番良く知っている。
他の医院のスタッフが治療に来られことも時々ある・・・・なぜって?・・・・・