医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2016.04.21Astra implantとBiomet 3i implant

当医院ではBiomet 3i (アメリカ)、ASTRA(スウェーデン)2社のインプラントを症例によって使い分けている。
非常にテクニカルな話なので割愛するが、それぞれのインプラントに一長一短があるということで、大事なことは症例を考え、よく理解して使い分けるということ。
コストが高いというのも一因かも知れないが、でのシェアは両者とも決して1位ではない。
日本では、
ITI(スイス)
ブローネマルク(スウェーデン)
Biomet 3i (アメリカ)
ASTRA(スウェーデン)
京セラ(日本)
でシェアを分けあっているような感じだが、この他にも日本において厚労省が認可しているものは約30社。
それ以外は歯科医が個人輸入という形で、その歯科医の責任において使用している。
中にはトンデモナイもの、単に安いだけというものもある。
やはり、あまりにも安価で治療可能と謳うものには、それなりの訳ありということ。
期限切れにのものが平気でネットで販売されていたりもするが、当医院では埋入インプラントのデーターシートを開示、添付するのでご安心を。
競争も激しく、弱いメーカーはいつのまにか倒産、消滅しているということあり、今後のアフターケア等心配のネタである。
きちんとしたメーカーなら、バックアップ体制、アフターケアもしっかりしており、一定条件下での保証制度も整っており、仮にインプラント治療の予後が悪くても再治療を保証してくれる制度もある。
私の場合、治療失敗ということは殆ど無いのだが(この18年間、約2000本、失敗ケース約20本、内2次オペ時
の非インテグレーション20本、最終補綴物装着後のfailケースは0、フローアップ率約70%)、インプラントオペ時、ピックアップツールのコネクションが甘く、インプラント体を床に落とした事があった。通常、私の場合、インプラント治療時にはバックアップを必ず準備しているので、オペ自体には何の問題もなかったが、この様な場合にも新品交換してくれる。
しかし、このような制度があっても結局は歯科医が適切な取り扱いをしなければならないことは当たり前なのだが、
それができていなくて、以前、インプラント使い回し事件が起きた。
某歯科医院がインプラント使い回しを行なっている事を、そのインプラントの輸入代理店は知っていたというから同罪であるし、私はその輸入代理店の、とにかく数を売らんがための販売方法が嫌いである。
結果、稚拙な歯科医が多く使うインプラントみたいなレッテルを貼られているような感じがするが、当医院でも他医院において行われたインプラント治療トラブルケースが多いのもこのメーカーのものが多いので、あながち的外れではないのだろう。
ただし、そのメーカーのインプラント自体は世界的な評価もあるし、きっちり治療されている先生もおられるので、
余計に残念である。

主治医が、どこのメーカーのものを使用しているか確認する必要がある。
海外だと、また事情は違って、日本では全く無名でもかなりのシェアを有するものもあるし、逆に日本ではそこそこシェアがあっても、海外では全く無名というものもある。
製品の善し悪しというより、要は営業戦略ということだし、
何度も言うが、そんなことより歯科医の技術レベルの方がはるかに大事。
いくら卓越した技術があっても、三流インプラントではベストなことはできないが、まあ、ヘタクソが一流インプラント使うよりはマシかもしれない。

別に埋入オペ時に 3i のオペにAstraの器具を使っても何の問題もないし、要は自分の知識、経験からベストな方法を絶えず考えなければならないし、事実メーカーが違うと、全てのステージにおいて、ちょっとしたコツみたいなものの差はある。
引き出しの多さが大事なのであって、何とかの一つ覚えでは絶対ダメ。
先日も1日2人の患者さんにインプラント治療を行ったが、お一人は異常に骨質が固くセルフタップできないとか、もう一人は規定埋入位置ではインプラントフィクスチャースレッドが一部露出するケースだったが、そんなもののリカバリーは大したことではないし、各々実質30分程度の手術時間であった。

しかしながら、オペ中に、診察室にマニュアルを持ち込んで(!)、マニュアル通りに行ったけれどきちんとできないとか、埋入したらインプラント体が一部骨から露出してどうしていいか分からないので、インプラントの会社に電話したというような話をよく聞くけれど、、、、、、どうなんでしょうか?
また、インプラントの評価が下がってゆく・・・・・