医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2016.03.03Das Beste, oder nichts

Das Beste, oder nichts = The best or nothing
メルセデス・ベンツ社の社訓である。

近年、あまりにも車種が増えすぎ、全ての車種においてこの社訓通りの車作りができているかどうかは大きな疑問であるが、少なくとも実用車の世界においてのベンチマークであることに異論はない。
大したスペック、ポテンシャルもないのに、上手いメディア戦略で売れている車もあるが、結局、本質を見抜けぬユーザーがそれに踊らされていること。
正月番組で、芸能人格付けとかやっているのも似たような話。
なので、某メーカーのように国別に仕様を変え、安全に関する根幹部分でも、コストダウン優先で堂々と手抜きも行われている事実も一般には知られていない。

歯科医療、いや、医療全般にも同じことが言える。

中途半端な治療、例えば歯周病、咬合治療が全く行われずにインプラント治療が行われたり、見かけの歯並びは良くなっても、咬合が全く確立されておらず、結局良く噛めないとの相談で来院されることも多いのだが、よく話を聞いてゆくと、歯科医側、患者側の様々な問題が浮き彫りにされ、私の判断としてその歯科医がどの様な治療計画で治療を行ったのか不明、単に行き当たりばったりと思われるケースや、そもそも患者側にも問題あって、自分の状態ならびに治療に対する考えが曖昧、理解不足のおまかせ状態でどうにもこうにもならなくなっている場合も多い。
素人だから専門的なことは分からないと逃げるのも良くない。

Das Beste, oder nichts・・・・・中途半端なことを行うなら、いっそ何も行わない方がいいこともある。
無理して行ってもロクなことはない。

患者側の理解不足故、上手く行きそうにないケースを見極めるのも歯科医の技術であり、良心でもある。