医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2015.12.05審美治療

最近、審美治療への関心は高いのだが、歯を白くしたい、歯並びが気になるので直ぐなんとかして欲しいなど、簡単に言われる方も多い。
メディアの影響が大きいのだろう。
また、それらの要望に素直に、いや安直に応える歯科医も多い。

しかしながら、審美治療は本来顎口腔機能回復の延長線上にあるべきものであり、それに先行してファッション感覚で行われるべきものではなく、表面的な審美のみの回復を目的とするコスメティックとは区別されるべきものである。
その辺りを理解していただきたいと思う。
患者の要望に素直に、安直に答え親切な歯科医の仮面を被った結果、歯列不正を抜髄までして無理やり歯牙の方向を変え、オールセラミッククラウンで補綴し、余計にブラッシング困難な領域が発生し、ほぼ100%確立で歯周病の進行が見られ、数年程度は満足得られたかもしれないが、そこから先の予後は非常に不透明であり、何ために処置したのか分からないケースに遭遇したことがある。
同様に安直なラミネートベニアクラウンがペタペタ貼り付けられているケースにもよく遭遇する。
そもそも患者が何を望み、歯科医がどのような治療計画のもと、将来予測をどこまで行っていたか不明であるが。
矯正治療もそうだけれど、後々のフォロー不足で元の木阿弥というケースにも多数遭遇する。
ただし、歯科医も患者もメリット、デメリット、リスクを十分説明理解した上での止むに止まれぬ事情から短期間治療を
行うことはあり得るので、全てがダメだとは思わない。

審美治療・・・決して「流行り」の治療ではなく、その本質は非常に高度なものであり、その辺りを十分理解されて治療に臨まれたほうがいいです。