医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2015.12.153Mix法って何!?

虫歯治療において3Mix法というものがある。
虫歯の穴に3種類の抗菌剤を充填し、無菌化しようというものである。
虫歯は感染症なので、理にはかなっているのだが、、、、、
私は行わない。
他医院で3Mix療法行ったものの痛みが出て根管治療を行った経験がいくつもある。
(残念ながらその患者さんは数万円払って3Mixで治療しながら、どういうものか分かってなかった。
もう一人は他歯科医院のスタッフであったが、"勉強好き"の先生の実験台になったそうな、、、、、)
メディアも魔法の治療のような説明をするのだが、実際は全く違うし、大きな誤解も多い。
まず、適応が限られているということ。C2~C3適応、明らかに神経まで虫歯が進行しているケースには無理。
次に、無菌化するまで数ヶ月かかるということ。
次に、仮に3Mixで虫歯を無菌化できたところで、3Mix自体には強度がないため、充填された空間を何らかの強度あるマテリアルにて置き換える必要があり、結局2度手間であるということ。
この辺りの理解がなく、充填したものが破損して、結局また虫歯ということもある。
強化型3Mixなるものもあるが、とても機能的、審美的要件を満たすとは思えない。
さらには、そもそも保険診療では認められていないこと。また、それ以降の治療も保険ではできないということ。(この辺りは曖昧なのであるが、混合診療は原則禁止。)
この様な理由から、多くの歯科医や、大元の日本保存学会ではその効果を疑問視し、安直な利用に対し注意喚起しているし、世界的にも標準治療となっていない。
一定の評価があり、私もよく行う水酸化カルシウムを用いる方法と比較して、どの程度のアドバンテージあるのか、
大きな調査、論文もない。
別に三種の抗菌剤でなくとも、持続的に、無菌的に歯髄を刺激して2次象牙質が形成されればそれで良いと言うことであり、3Mixが画期的治療ということでは決して無いのだが、情弱だと誘導されるかもね。
カリソルブ等を使用し、無痛的に虫歯にやられた歯質を除去し、3Mixで無菌化し、何らかの方法で修復する、、、、、
というような紹介のされかたをしているのだが、
保険診療なら数百円で治療可能なものが、数万円はかかると思うし、成功率は決して高くない治療にそれだけのメリットが本当にあるのかどうか?
繰り返すが、私は行わない。
いくらすばらしい治療効果をうたっても、日本で、世界で、通変的に行われていないなら、その程度の評価しかないということ。
それは、オマエの知識、技術が未熟だという歯科医もいるだろう。
反論はしない。時間のムダだから。
歯科医も患者もやりたければどうぞご自由に。邪魔はしません。
なので、3Mixの治療希望で、当医院に来ないで下さい。
最初からバイアスかかってるかかってる患者と話するのは疲れます。
インプラント治療も怪しいものがいっぱいある。
くだらない金儲けに引っかからないように、詳細は調べてみて下さい。終。