医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2015.10.14左下6部の問題

DSC_4690.JPG
他医院において、短期間で脱離した左下6部インレーの再装着が行われたのだが、装着直ぐに自発痛発生、再受診するも
過去の神経治療の状態が悪いと言われ、神経治療は歯根が曲がっているからできない、痛みが引かないなら抜歯してインプラント治療と言われ、鎮痛剤のみ処方されたものの症状は改善せず、怖くなって、ご友人の紹介で当医院来院。
・・・・以上の前医の説明・・・意味不明である。
単にインプラント治療を行いたいがための誘導としか考えられない。
残念ながらよくあることだが。
当医院において診査すると、
・強いブラキシズム→明らかな歯牙のファセット、歯槽骨隆起の所見
・再セットされたインレーの適合状態が悪く、しかもきちんと再セットされていないため浮いてしまっており、結果、
 咬合が高くなっている
・咬合関係において強い側方干渉
・以前の不良な根管治療の問題・・・・症状とは関係性低いと推測
という前提で治療開始。
過去のインレー除去、根管治療開始したが、マイクロスコープで確認するも根管が完全に閉塞しており、そもそも根尖病巣も見られないため、不良な根管治療がそもそもの原因ではないと判断、それ以上無理な根管治療を追求せず、咬合調整、固定して当日の診療を終了。
DSC_4689.JPG
次の診療日、症状は全く消失。根管治療終了。歯根尖まで根管充填できていないが前述の理由により今回はこの状態で終了。
(無理に根管を追求し、穴を開けられてしまうパーフォレーションで相談に来られる患者さんがちょくちょくおられる。これを修復するのには高度な技術が必要。)
現状に配慮した補綴処置+ナイトガード使用でその後全く問題発生していない。
本来は全顎的矯正治療、ブラキシズムによる咬耗に対しては補綴治療も選択肢の中に入ってくるが、患者はそこまで希望しないため、経過観察とする。
何回も記しているが、本質的な診断なしに安易に抜歯が行われ、インプラント治療が進められ、当然この様なレベルの歯科医が行うインプラント治療なのでトラブル続出、そしてインプラント自体の評価がどんどん下がってゆくことは本当に残念である。