医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2015.06.20Key&Key way

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ブリッジ治療を行うにあたって個々の歯(支台歯)が平行でなければブリッジを装着することはできない。
私の臨床ではありえないが、装着時においてさらに歯牙をガリガリ削り出すというのは平行性がないため、引っかかる所を落としているということである。
この様な経験をされている患者さんが結構おられるのはビックリなのだが。
平行性が取れない場合どうするかというと、便宜的抜髄+ダウエルコアによる歯軸の変更、MTM(部分矯正、全体矯正も含む)、さらには抜歯も選択肢の一つではあるがいずれにしても歯牙に対しプラスオプション的処置、場合によっては歯にダメージとなる処置が必要である。
そこでこれらを回避する方法をとしてある程度の審美的妥協がえられるのならばKey&Key wayという方法を使う場合がある。
ブリッジを2つ以上のパートに分け、それぞれを連結するのだが、連結してガタつきがあっては意味がなく、様々なノウハウが必要となる。
元々は歯周補綴治療のテクニックの一つで、全顎的に補綴物による固定が必要な場合、前歯と臼歯では萠えている方向が違うため、主に犬歯と小臼歯間2箇所に設置して使用する。
写真はビスケットトライ時のものなので、PFMCrであるが艶は出ていない。
適合状態、咬合、形態、色調・・・に問題なければグレーズ行い、艶を出す。
近年インプラント治療の発達により、予後が読みきれない歯牙を残して連結固定する方がリスクアップとなり、使わない方向にあるが、もっと単純なケースにおいてこの様な古典的テクニックが役に立つ場合もあるので侮れない。
また、歯科医というより歯科技工士の技術レベルに大きく左右されるのだが、どこの歯科医院も自院Drの自慢話ばかりであり困ったものである。
歯科医院は歯科医はもちろん、歯科衛生士、歯科助手、受付、そして歯科技工士、提携病院のスタッフを含めたのチームプレイなのであるが、最近流行りのインターディプシナリーという名を借りた、専門的な事は分かりません的ただの丸投げとは分けて考える必要がある。
もちろんインターディプシナリーが完全に機能している医院もある。念のため。