医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2015.03.23咬合紙のはなし

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咬合紙により噛み合わせをチェックする。
電子的なデバイスも色々あるが、最終的にはこの様な古典的方法でチェック、調整する。
私は高い、低いだけを見ている訳ではなく、もちろん咬合理論、技術が必要。
状況に応じ、いくつかの厚み、色があり使い分ける。
咬合というものがいかに大事か、歯科治療の要なのかは以前Blogに書いたが、精度の高い咬合紙を使用しないとそれらは分からない。
マイクロスコープ、CT、レーザー・・・どこまで使いこなせているか分からない最新機器を自慢するのも良いが、咬合紙なんて何でもいいと分厚い咬合紙を使用していると楽なのであるが・・・・・細かいことは分からず墓穴を掘ってます。
一例
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右下34天然歯、6部インプラント、57部プロヴィジョナルクラウンがとりあえず入った状態。
側方干渉はないが、345は適度、インプラントプロヴィジョナルクラウンに強く当たりが出て、7部は弱い。
アンテリアガイダンスが現状では弱く十分なディスクルージョン量が確保できていないため、67の頬側咬頭の当たりがまだない状態。
ここからレジンを追加したり、削ったりしてプロトコルに沿った咬合調整、形態修正を行う。
顎堤の吸収が進行しているため、埋入位置が舌側寄りでスクリューホールが頬側寄りなっているが、対合歯との位置を修正し、少し頬側カウンターを張り出す必要もある。
最終的にはジルコニアアバットメント+オールセラミックスクラウンを予定している。

どのような咬合紙を使用しているかを見れば歯科医の実力は大体分かります。