医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2014.12.04インプラント症例

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術後16年。ITI社製。現在も問題なくメインテナンス中。
当時は天然歯、インプラント間をどの程度離して埋入したらよいのかはっきりしたコンセプトがなかったので、天然歯からできるだけ離して埋入した。
少々専門的になるが、深めに埋入し、上部構造体をハーフポンティック形態にすることにより、歯間乳頭を温存しブラックスペースを解消していた。
インプラント間の骨は維持されているので許容範囲内ではあるものの、今日的基準では天然から少々離しすぎ、インプラント間が少々狭いように思う。
ITIインプラントは、プラットフォームスイッチングコンセプトが導入されるまではボーンロス最小であった。
1回法のため、オペ手順、使用機材、補綴パーツが他のメーカーと比較してシンプルである。
シンプルなのが逆に複雑なケース、特に骨の移植、増大法が確立されるのに対応しづらいようだったので、他のメーカーにスイッチした経緯がある。
その後、複雑なケースにも対応可能なITI2回法システムも登場したが。
フィクスチュアデザインもほぼ不変で、表面処理がバージョンアップされ、より早くインテグレーションすると言われてはいるが、インテグレーション期間が短縮されてきたとはいえ、期間が1/10になったとかという話にはならない。
15年前から消滅したメーカーも多いし、次から次へとモデルチェンジする節操のないメーカーも多々ある。
現在世界にはインプラントメーカーが200社以上あり、日本国内で認可されているのは30社位。
この症例も含め、開院当時にオペしたインプラントが何の問題もなく機能しているのを日々拝見すると、次々出る新製品はどうなのかと思うこともある。
あくまでも私見ではあるが、当医院に来院される他医院でのインプラントトラブルケースがハッキリと多いのもこのメーカーのように思う。あとは、国産某メーカーと、わけわからん安物インプラント(どうも中国製らしいが、どう調べても不明)。
私が現在使用していない理由もこの辺りにある。多分に感情論ではあるが。
なぜなら、比較的導入コストが安く、シンプルであるが故に安直に導入され、無茶な使われ方をする場合が多いのだと思うが、これはインプラントメーカーのせいではなく、歯科医と販売システムの問題だと思う。