医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2014.12.01インプラント症例

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術後16年。インプラント体はITI(Swiss)。
当医院での初期のインプラント。現在も全く問題なくメインテナンス中。
当時は敢えて傾斜させて埋入することにより力の分散をはかったり、天然歯との距離、インプラント間の距離をああでもない、こうでもないと世界中で論争があり、次々と新しい研究成果も発表された大変エキサイティングな時代でもあった。
ITIは世界的なシェアを持つ優れたインプラントの一つであるが、当時、このタイプのフィクスチュアは1回法用がメインであり、様々な工夫で2回法としても使用したが限界があり、また、骨移植などの高度な症例には対応しにくいため、勤務医時代はともかく、当医院では数ケースしか行っておらず、その後Biomet 3i、Astra を使用することとなる。
ちなみにその後、ITIは2回法用のインプラントを発売した。
ITIはコンセプトのしっかりした、いいインプラントメーカーの一つであることは申し添える。
要は使い手の問題。販売の仕方の問題。
他にダメなメーカーは多々ある。色々支障があるので具体的にここでは書かない。
倒産したメーカーもいっぱいある。治療済のインプラントに問題出た時は、パーツの供給などどうするのか?
現在、インプラントは供給過剰状態であり、合併、吸収が盛んなのであるが、Biometのおおもとは整形外科器材メーカー(人工関節など)、Astraも今は世界的な歯科商社に吸収されたが元々は世界的製薬メーカーのアストラゼネガーである。
供給過剰ぎみな上に無茶な治療を行う歯科医も多いため、少し前のインプラント使い回し事件(実情は報道された以上に酷いものらしいが)に端を発するインプラントバッシングにより、日本ではマーケットが半分近くに減少し、今も少ししか回復していないらしい。
あの事件の後、インプラント治療が激減したと嘆く歯科医も多かったが、私のところは全く、何の影響も無く、むしろ増加したくらいであったので、単に無茶するヤツが淘汰され、正常な状態になった、いや、正常な状態に近づいただけかもしれないので、個人的にはもっと粗悪治療バッシングすればいいのにと思っていたが。
まあ、今だに色んな???なケースには日々遭遇するが。