医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2014.11.19骨移植・骨再生

ごくわずかの骨吸収であれば、再生させることは可能だ。
逆を言えば広範囲に水平的に骨が吸収した場合の再生は非常に困難だ。
欠損した部位を廓清し、骨を移植し、メンブレン(ゴアテックス膜)で覆うと数ヶ月で骨が再生するというもので、GBRとかGTR(少し意味が違うが)などと言われる方法。
何かすごいことのように聞こえるが、以上から普通に行っている。
骨欠損の形態によっては骨再生しやすいように欠損部位の骨形態修正を行い、郭清のみでも再生可能なことも多い。
しかしながら、いったん再生させても口腔環境の根本的改善を図らなければ再吸収することも多く、今はわざわざメンブレンを使っての治療を行うことは歯周病治療においてはあまり行わない。
初期の動物実験においてメンブレンにはどのようなマテリアルがよいかとの研究の中で、なんと缶ビール(アルミ)を切ってメンブレンの代わりにしてもちゃんと骨が再生したそうであり、要は骨が再生しやすい環境をつくればよいということ。
現在、予後のリサーチの結果からもこのようなオリジナルな方法が単独で行われることは少なく、予後不良が予測される歯牙の戦略的抜歯(保存が可能なのに、歯科医の勝手な都合での抜歯と全く意味合いが違う、誤解なきよう。)、インプラントの埋入とそれに併用される形での骨移植・再生として行われることの方が多い。