医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2014.11.10咬合のはなし3

そこで必要があってCR=COを目指す必要がある時、先に咀嚼筋、顎関節の緊張をマウスピースで取り除きCRを安定させ、その位置がCOとなるようにプロヴィジョナルクラウン(仮の歯)を作製し、問題なければその位置で最終補綴物を作製する。
たった2〜3行で書けるが、このプロセスは非常に時間がかかる。
COといってもこれまた簡単なものではないのだけれど、大きく分けると臼歯の咬合と、前歯の咬合に分けられる。
まず、奥歯でしっかりした噛めるポイントを作り(ポステリアガイダンス)、その臼歯部の咬合を守るためのに前歯の咬合(アンテリアガイダンス)をつくる。
臼歯部の咬合は左右的(頬舌的)なホールドと、前後的(近遠心的)なホールドが確立されなければならない。
デンゼル・ワシントン出演の「イコライザー」という映画をやっており観に行った。
まあ、昔の必殺仕置人というやつ。
元凄腕CIAのわりににはSpring field見てH&Kか?とか、戦う武器が足元にMP5がころがっているのに大工道具ばかりという突っ込みはともかく、面白かった。
このイコライザーというのは咬合の用語でもある。
すなわち、先に記した前後的(近遠心的)なホールドはさらにクロージャストッパーとイコライザーに分けられる。
オーディオマニアなら、イコライザーをお持ちの方もおられると思うが、要は「チャラ」にする仕掛けだということ。
クロージャストッパーだけだと下顎が前にスライドするだけなので、それを食い止めるイコライザーというものが必要となる。動揺に左右的(頬舌的)なホールドはさらにA/B/Cコンタクトというものに分けられるのだが、実際、教科書に記載されているようにはならず、あくまでも便宜的説明なのだが。
悲しいかな一部の歯科医にもチンプンカンプンの、なんか難しい話で申し訳無いですが、ここ、大事なのです。
審美治療のBefore and Afterの写真なんかどうでもいいのです。