医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2014.06.24保健診療と自費診療 その2


しかしながら、歯科医の知識、経験、技術、実績等に大きく左右されるので、保健、自費の住み分けの現実は悲しい状況だ。
きちっとした保健診療の方が、いい加減な自費診療よりはるかにいいという状況もある。
何十万、何百万円もかけてセラミックス治療を行ったものの、その治療プロセスは保健診療と全く同じ、ただ、かぶせるものだけが違うというのが多くある現実だ。
もはや、その良し悪しは歯科医レベルではなく、歯科技工士さん任せということになるのだが、それ以前のプロセスがどこまできちんと行われているのか。
歯周病のマネージメントできていますか?プロヴィジョナルは装着されていますか?プレパレーション、印象はマイクロスコープで確認されてますか?・・・チェックポイントは多い。
さらに技工士さんの手にわたってからも意志の疎通が図られ、同一の基準で作業が行われているかどうか。
技工物をどこの誰かも分からぬ人物に依頼したり、劣悪なマテリアルを使っていたら、もはやその治療のどの部分に価値を見いだせるのか疑問である。
保健診療を全否定しているわけではなく、逆に自費診療を全肯定しているわけでもないので誤解なきよう。
要は、ご自身が納得できるレベルの、いいとこ取りな治療できればいいのである。
ただし、個人的には、あまりにも保健診療で良い治療をとのアピールは、歯科の現状を理解していないのか、そもそも高度な治療を行うことが自分ではできないと悟っているのか、はたまた、単なる患者さんへのリップサービスなのか真意を聞いてみたいものだ。
だって自分の歯が悪くなったら全部保健で治療するんのですか?
審美歯科と看板に掲げている歯科医の歯が銀歯だらけだったり、インプラント治療を掲げている歯科医が入れ歯使ってたら、患者としてはめげると思うのだけれど。
長い間、水、安全、教育、医療、を無料もしは無料に近いサービスで享受してきた日本人にとって、何も考えずにこのままズルズル、惰性で進める状況ではない。
ここは是非とも、ネットの情報を鵜呑みにするのではなく、リテラシーを高め、「患者力」を上げていただきたいと思う。