医療法人一元会 松井山手西川歯科医院 ペリオ・インプラントクリニック インビザライン矯正

2014.05.31歯周病治療用歯磨きペースト?

薬局などに行くと、歯科グッズがかなりのスペースを占めている。
日本人は歯に関してここまでも関心があるのかと驚きであるが、成人の80%以上が歯周病患者であり、その中の半分以上は中程度以上に進行しており、もはや表面上の「歯石とり」で対応できるレベルではないというのが実情だ。
歯科医院から色々な理由をつけられ、表面上の「歯石とり」に毎月通院させられている患者さんはごくろうさまです。
歯周病治療用歯磨きペースト?の話。
大きな製薬会社から色々な商品が発売されており、成分を見ると確かに殺菌剤、消炎剤、漢方?など色々入っているが、ハッキリ言おう、
歯肉炎、歯周ポケット深さ4ミリまでのごく初期の歯周病で、歯科医院においてスケーリングならびにルートプレーニングを行った上で使用するのならともかく、中等度以上の歯周病においてそのようなものを使用しても全くのムダである。
当医院でも歯周病治療後、インプラント治療後に殺菌、消毒剤を使用してもらうことはよくあるが、
歯肉炎を通り越し、歯周病に罹患し進行した場合、歯根部分に入り込んだ縁下歯石、変性したセメント質をそのままの状態で、外から何を塗りたくたくっても無意味である。
なので、この様な商品が薬事法?か何だか知らないが、歯周病治療薬と称して堂々と販売されていることに関してものすごい違和感が以前よりある。
なぜ患者さん自身誰も、他の歯科医も、歯周病学会すら疑問に思っていないのか?
ちなみに、歯肉炎と歯周病の違いを説明できる歯科医もあまりいない。
一度聞いてみるといい。
歯周病は骨が溶かされている?歯がグラグラする ?・・・それは歯周病の症状の一部であり定義ではない。